記事一覧:稲盛和夫、経営を語る 『稲盛和夫 経営講演選集』より11

  • 企業における自己革新 [下]

    稲盛和夫、経営を語る 『稲盛和夫 経営講演選集』より
    企業における自己革新 [下]

    2018年12月15日号  

    現在、大型のコピーマシンの印字をするドラム、特に高速大量のマシンについては、京セラがつくっているアモルファスシリコンの感光体ドラムが採用されています。アモルファスという物質は制御しにくく、難しいものですが、あのような挙動のよくわからないもの、文献がないものの研究を若い者にやらせていると、なかなか核心を衝けません。うまくいったというので研究所へ行って見てみると、確かに印字がうまくいっている。しかし、再現しようとつくらせてみると、同じ性能が出ないのです。それでいて、何ヵ月かしたときに、またひょっこりとできるので、わけがわかりません。

  • 企業における自己革新 [上]

    稲盛和夫、経営を語る 『稲盛和夫 経営講演選集』より
    企業における自己革新 [上]

    2018年12月08日号  

    自己革新ということでは、京都大学の田中美知太郎さんというギリシャ哲学の大家を思い出します。一〇年ぐらい前から、京都大学の先生方とわれわれ経済界の者とが、月に一度、夜集まって酒を飲みながら話をするささやかな会が続いていました。田中美知太郎さんはその会にたいへん熱心に出ておられ、あるとき、こんなことがありました。

  • 経営者に求められる人間性 [下]

    稲盛和夫、経営を語る 『稲盛和夫 経営講演選集』より
    経営者に求められる人間性 [下]

    2018年12月01日号  

    私は自分のお金については、さほど気を遣いません。それは影響を被るのが自分だけ、せいぜい私の家族だけだからです。百貨店に買い物に行っても、私は値切ることができないのです。家にいるときは家内に「値切って買ってこい」と言うのですが、実際に百貨店へ連れて行かれると、たちどころに「もう結構です」と、しどろもどろになってしまいます。また庭師に家の庭を整えてもらうときも、「松の木を少しなぶるだけで、これは高い」と家内には言うのですが、庭師には強く出られません。庭師が入ってきて、「こんにちは、お世話になります」と言うと、「ああ、いつもお世話になっています」と、頼りない対応をしてしまいます。

  • 経営者に求められる人間性 [中]

    稲盛和夫、経営を語る 『稲盛和夫 経営講演選集』より
    経営者に求められる人間性 [中]

    2018年11月24日号  

    創業以来、京都銀行が当社の主力銀行だったのですが、ある都市銀行からも取引をしたいとアプローチされたことがありました。そのとき私は、そんな簡単に取引を始めるというのもどうだろうかと考えていました。とかく風評では、銀行というものは経営に余裕があるときにはお金を貸してあげようと言うけれども、いざというときに貸してくれない。つまり晴れの日には傘を貸してやろうと言うし、雨が降ると傘をもっていってしまうようなものだ、とよく聞いていましたので、少し警戒をしていたのです。

  • 経営者に求められる人間性 [上]

    稲盛和夫、経営を語る 『稲盛和夫 経営講演選集』より
    経営者に求められる人間性 [上]

    2018年11月17日号  

    私はハワイで開催された国際会議から帰ってきたばかりでして、少し疲れているのですが、たいへん熱心な皆さんがお集まりになりましたので、この盛和塾の成立の経緯とその趣旨について、改めてお話をしようと思います。今から一〇年ぐらい前でしょうか、京都青年会議所を卒業した若い経営者たちと、たまに夜一杯飲むことがありました。そのときに、「どうがんばったら、稲盛さんの会社のように発展するのですか。何か秘訣があれば教えてください」というようなことを聞かれたのです。

  • 西郷南洲と大久保利通に学ぶ経営者の理想像 [下]

    稲盛和夫、経営を語る 『稲盛和夫 経営講演選集』より
    西郷南洲と大久保利通に学ぶ 経営者の理想像 [下]

    2018年11月10日号  

    経営者は、バランスのとれた人間性をもたなければなりません。それは、事業では常に決断を迫られるからです。あるときには、役員幹部から従業員、銀行まで一斉に反対される中で、それでもなお自分の信念に基づいて、「敵は幾万ありとても」の気概で断行することも必要でしょう。またあるときには、一従業員の言葉に謙虚に耳を傾け、勇気をもって自分の計画を取り下げる必要もあるでしょう。つまり、大胆さと慎重さの両方が必要なのであって、大胆でも慎重でもない、中庸だという意味ではありません。

  • 西郷南洲と大久保利通に学ぶ経営者の理想像 [中]

    稲盛和夫、経営を語る 『稲盛和夫 経営講演選集』より
    西郷南洲と大久保利通に学ぶ 経営者の理想像 [中]

    2018年11月03日号  

    西郷南洲は自分の意見が受け入れられず、官職をなげうって鹿児島に帰ってくるのですが、一方で、大久保利通や伊藤博文など、他の明治の元勲はそのとき洋行をしました。そして、欧米の近代国家をじかに見て、「これはたいへんなことだ。今の日本とたいへんな差がある」と相当な影響を受け、危機感を抱いて帰ってくるわけです。

  • 西郷南洲と大久保利通に学ぶ経営者の理想像 [上]

    稲盛和夫、経営を語る 『稲盛和夫 経営講演選集』より
    西郷南洲と大久保利通に学ぶ 経営者の理想像 [上]

    2018年10月27日号  

    先般、日本円にして約五〇〇~六〇〇億円の売上があるアメリカの会社の買収に関するやりとりを行い、ニューヨークから戻ってきました。その足で、家にも帰らず京都の盛和塾に駆けつけ、その話をしてきました。三日前は東京の盛和塾の会合にも出席しました。いつもここへ出てくるまでに話がまとまっておらず、たいへん申し訳ないのですが、その三日前に東京で話したことを、ここでもお話ししたいと思います。

  • 私の企業家精神 [下]

    稲盛和夫、経営を語る 『稲盛和夫 経営講演選集』より
    私の企業家精神 [下]

    2018年10月20日号  

    私は時々、「どのような事業をすればいいかわかりません。何かいいアイデアはありませんか」というような相談を受けるのですが、世の中には、事業を起こせるだけのアイデアは、いくらでもあると思っています。そのアイデアを形にできるかどうかは、「その人が自分の人生や事業に対して、どれほどの夢を描ける人であるのか」ということにかかっていると思います。

  • 私の企業家精神 [中]

    稲盛和夫、経営を語る 『稲盛和夫 経営講演選集』より
    私の企業家精神 [中]

    2018年10月13日号  

    一例として、会社をつくって四年目のことをお話ししたいと思います。私どもは、電子工業の最先端を行く製品をつくっていました。しかし、京セラという、資本系列もなければ名前も知られていない会社がつくったものは、大手の電子工業メーカーに採用してはもらえませんでした。

  • 私の企業家精神 [上]

    稲盛和夫、経営を語る 『稲盛和夫 経営講演選集』より
    私の企業家精神 [上]

    2018年10月06日号  

    京セラを創業して一七年目の講演である。当時、売上約四〇〇億円、従業員約四〇〇〇名の若き企業を率いる稲盛は、四四歳を迎えていた。会場に集まった約一六〇人の聴衆に向け、オイルショック後の低成長時代においても京セラが高収益企業である理由は、「人の心」をベースとした経営にあると述べ、組織を率いるリーダーに必要な「考え方」を説いている。

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記者の目

  • 副編集長 浅島亮子

    ゴーンさんのピークはいつだったのか?

     電撃的な逮捕劇から3日後。本来ならば、カルロス・ゴーン氏に単独インタビューをする予定になっていました。彼は、ありきたりの質問をするとつまらなそうな顔をするので、通常バージョンの取材よりも「3割増し」のアグレッシブな質問をするようにしています。
     今回考えていたのは、「ゴーンさんのピークはいつだったのか?」です。どうも急速に日産自動車への興味を失っているように見えたからです。
     一体ゴーン氏はどう回答していたのでしょうか。きっと、「今がピークに決まっている」 だったと思います。個人的には、「米ゼネラル・モーターズのCEOになりたかったの?」と質問したときの彼の笑顔が一番生き生きしていたような気がします。

  • 編集長 深澤 献

    気になる国内外のメディア論調の違い

     ゴーン氏批判一辺倒の国内報道に対し、海外はむしろ同氏に擁護的です。本誌と提携する米「ウォール・ストリート・ジャーナル」紙を読みながら、内外の論調の違いは気になっていました。
     今号では、在仏のコンサルタントの永田公彦氏も、日本特有の「集団手のひら返し」現象に苦言を呈しています。
     国内大手新聞のネタ元が検察であることは明白です。何しろゴーン氏の帰国を空港で待ち受けて、撮影していた新聞もあったくらいですから。
     しかしその検察も、現状の報酬の過少記載だけで立件できるかは微妙です。無罪となれば、国際的な世論を背景にゴーン氏の大反撃が始まるでしょう。そのとき、日産のみならず、日本のメディアは耐えられるでしょうか。

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