記事一覧:ワールド66

  • 景気重視から格差是正に舵を切るニューヨーク新市長の脱ビジネス路線

    US Report
    景気重視から格差是正に舵を切る ニューヨーク新市長の脱ビジネス路線

    2013年11月8日

    11月5日(米国時間)に行われたニューヨーク市長選で、民主党候補のビル・デブラシオ氏が当選を決めた。来年1月1日、現職マイケル・ブルームバーグ氏に代わって新市長に就任する。ニューヨークの顔ともいえる市長が代わるのは、12年ぶり。「親ビジネス」を柱とした景気重視型のブルームバーグ路線とは一線を画し、格差是正を前面に押し出した選挙公約で市民の支持を集めた。デブラシオ氏とは、どんな人物なのであろうか。

  • インドネシア変調で建機失速政治リスクで回復の道見えず

    News & Analysis
    インドネシア変調で建機失速 政治リスクで回復の道見えず

    2013年11月7日

    「大変厳しい半年だった。少なくとも今期中は、よい話は出てこないだろう」(藤塚主夫・コマツCFO)。建設機械メーカーが、逆風に見舞われている。特に目立つのが、コマツの不振である。同社の2013年4~9月期連結売上高は前年同期比0.6%減、営業利益は同2.1%減。2014年3月期の見通しでは、営業利益は同0.8%減となった。もともとは同44%増益を見込んでいただけに、一転しての減益予想は市場に衝撃を与えた。

  • ハロウィンからバレンタインへ危機先送り瀬戸際続きの米財政問題に奇妙な慣れ

    US Report
    ハロウィンからバレンタインへ危機先送り 瀬戸際続きの米財政問題に奇妙な慣れ

    2013年11月5日

    10月16日深夜、米上下両院は債務上限の引き上げと政府閉鎖解除に関する法案を可決した。財務省は「資金繰りの緊急措置が効果を持つのは17日まで」と警告しており、その期限ギリギリで米国債のデフォルトは回避された。

  • 韓国経済を悩ますアキレス腱財閥二極化、市民生活しわ寄せの影

    News & Analysis
    韓国経済を悩ますアキレス腱 財閥二極化、市民生活しわ寄せの影

    2013年10月29日

    韓国経済が伸び悩んでいる。リーマンショックによって落ち込みを経験した後、回復傾向にあったものの、欧州の景気低迷や中国経済の減速をうけ、景気の低迷から抜け出せていない。2013年4-6月期は9四半期ぶりに前期比1%以上の伸びとなったものの、政府消費や建設投資が押し上げ要因となっている。足元の生産や消費関連指標も、底を打ちつつあるものの力強さに欠け、自律的な回復に繋がるには時間を要するであろう。

  • 中国政治史に残る茶番劇が展開薄氏裁判で深まった権力闘争の闇

    中国鳥瞰
    中国政治史に残る茶番劇が展開 薄氏裁判で深まった権力闘争の闇

    2013年10月8日

    中国山東省済南市の裁判所で9月に行われた元重慶市トップ、薄熙来氏に対する裁判は、中国政治史に残る大きな茶番劇といえる。党内の有力政治家だった薄氏を「金まみれの悪徳官僚」であることを国民に印象付けようと、中国当局はいろいろ手の込んだ演出をしたが、そのほとんどが裏目に出た。収賄や公金横領などの罪を問われた薄氏に対し無期懲役を言い渡すまで、被告人の反論を含めて法廷での細かいやり取りが公開されたが、今回の裁判は、権力闘争の延長にすぎないことをますます浮き彫りにした。

  • ドイツ総選挙でメルケル大勝も不安投資家が恐れるアンチ金融税制の行方

    News & Analysis
    ドイツ総選挙でメルケル大勝も不安 投資家が恐れるアンチ金融税制の行方

    2013年9月26日

    9月22日に実施されたドイツ総選挙の結果に、一部の機関投資家が戦々恐々としている。結果は大方の事前予想通り、メルケル首相率いる与党の中道右派、キリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)が、総議席数630のうち311議席を獲得して大勝、第一党の座を守った。

  • 早くも訪れたリコノミクスの正念場減速したくてもできない中国経済の綱渡り

    中国鳥瞰
    早くも訪れたリコノミクスの正念場 減速したくてもできない中国経済の綱渡り

    2013年9月3日

    中国の景気減速懸念がにわかに強まっている。2桁成長が終わりを迎えた中で、経済を失速させずにどう巡航速度にもっていくことができるのか、世界が注目しているのだ。行き過ぎた高度成長による重いツケを負いつつも、経済運営を担う李克強総理は、どんなかじ取りを見せるのか。中国経済の行方が双肩にかかっている。

  • 反日キャンペーンで”韓国化”する中国外交原則放棄したバッシングの混迷

    中国鳥瞰
    反日キャンペーンで”韓国化”する中国 外交原則放棄したバッシングの混迷

    2013年8月28日

    8月22日付の中国系香港紙、「文匯報」は日本の原発政策を痛烈に批判する記事を掲載した。「日本の福島第1原発の汚染水漏出問題が深刻であるにもかかわらず、安倍晋三首相は原発の再稼働を公言した。これは固執し、反省せず、過ちを認めない日本当局の姿勢を反映している」と指摘したうえで、「原発問題の対応で相次ぐミスによって、すでに日本は国際社会で恥をかいている。もしこれ以上原発問題を直視しないのなら、安倍首相は歴史の『恥辱の柱』にくぎ付けにされるだけだ」と断じている。

  • 米国経済は本当に回復しているのか「消費」「新興国」のエンジン役に灯る黄信号

    US Report
    米国経済は本当に回復しているのか 「消費」「新興国」のエンジン役に灯る黄信号

    2013年8月21日

    リーマン危機から約5年が経過し、米経済に本格回復の兆しが出ている。雇用や住宅関連の指標が相次いで底入れを示唆。米連邦準備制度理事会(FRB)が、最短では9月に量的金融緩和縮小に踏み切るとの観測も出る。米国経済の実態はどうなっているのだろうか。

  • 【寄稿】Adventures in Fed Communications

    US Report
    【寄稿】 Adventures in Fed Communications

    2013年8月19日

    株式市場が乱高下を見せているのは、いわゆる“QE3(量的緩和第3弾)”の先行きを巡り、連邦準備制度理事会(FRB)がメッセージの発信に四苦八苦しているからだ。FRBの右往左往ぶりと、その背景について、FRBウォッチャーとして金融市場のプロの間で評価の高いライトソンICAP社のルー・クランドル氏が分析する。

  • 磁力増す「メコン経済圏」の勃興出遅れた日本企業が背負う課題

    News & Analysis
    磁力増す「メコン経済圏」の勃興 出遅れた日本企業が背負う課題

    2013年8月13日

    中国への進出ブームに陰りが出てきている傍ら、メコンブームが訪れている。UNCTADの対内直接投資統計によると、2012年の対中直接投資は1211億ドルと高水準ながらも、伸び率は▲2.3%と3年ぶりに減少に転じた。中国政府発表では、2013年に入って対中直接投資は持ち直しをみせているが、けん引役を果たしてきた製造業は減少を続けている。一方、2012年の対メコン直接投資(ミャンマー、ベトナム、カンボジア、ラオス。本稿ではタイを除く)は125億ドルと、水準はなお中国の1/10足らずだが、伸び率は+15%と回復が続いた。足元も、ベトナム、ミャンマーを中心に工場や駐在員事務所の設置が相次いでいる。

  • 9月のQE縮小開始は後退か米景気評価を下げたFOMC

    News & Analysis
    9月のQE縮小開始は後退か 米景気評価を下げたFOMC

    2013年8月2日

    7月30〜31日の米連邦公開市場委員会(FOMC)後に発表された声明は、米国経済拡大の評価を前回と比べて「moderate(適度な)」ペースから「modest(控えめな)」ペースに1段階下げた。

  • 高度成長からの“出口”を模索する中国新政権の試練、「影の銀行」問題

    News & Analysis
    高度成長からの“出口”を模索する 中国新政権の試練、「影の銀行」問題

    2013年7月23日

    7月15日、中国の国家統計局は、2013年4~6月期の経済成長率が前年同期比+7.5%と、2四半期連続で減速したことを発表した(図表1)。この成長率は、リーマンショック時のボトムとなった2009年1~3月期(前年同期比+6.6%)を除くと、国有企業・国有銀行問題に見舞われデフレが続いていた2001年10~12月以来の低さであり、従来の尺度からすれば警戒水準というべきものであった。

  • 鮮明になった中国の成長鈍化現実味増す7%台前半への減速

    News & Analysis
    鮮明になった中国の成長鈍化 現実味増す7%台前半への減速

    2013年7月18日

    「中国特需は終わった。世界は早めに現実を受け入れ、リスクシナリオを想定したほうがよい」(肖敏捷・SMBC日興証券エコノミスト)。中国経済のさらなる減速があらわになった。7月15日に発表された4~6月期の経済成長率は前年同期比7.5%増と、1~3月期の7.7%から一段と低下した。

  • 絶好調ASEAN市場で勝ち続けるのはどこか日本自動車メーカーが抱える死角と課題

    Diamond Report
    絶好調ASEAN市場で勝ち続けるのはどこか 日本自動車メーカーが抱える死角と課題

    2013年7月8日

    日本の自動車メーカーにとって、ASEANの重要性が増している。圧倒的なシェアを誇る販売市場としてだけでなく、周辺諸国への輸出も担う生産拠点としての戦略的役割が大きくなっているのだ。現地視察などを通して、日本メーカーが直面するASEAN市場の現状から死角、今後の課題まで考察する。

  • 台湾ASUSからスピンアウトした知られざる急成長企業Pegatronの実力

    Diamond Report
    台湾ASUSからスピンアウトした 知られざる急成長企業Pegatronの実力

    2013年7月6日

    日本のスマートフォンメーカー幹部がこんな話をしたことがある。「台湾のEMS/ODM(電子機器の受託設計製造)企業はわれわれからノートパソコンの注文を受けたことで成長できた。だからわれわれは彼らのスマートフォン事業と容易に連携できるし、それによって世界市場を攻められる」。

  • 【鴻海精密工業】シャープを見切った“皇帝”の素顔8時間超の株主総会に完全密着

    Close Up
    【鴻海精密工業】 シャープを見切った“皇帝”の素顔 8時間超の株主総会に完全密着

    2013年7月1日

    アップルのiPhoneの生産を手がけていることで知られる台湾の電子機器受託生産サービス(EMS)世界最大手、鴻海精密工業の株主総会が6月26日、台湾の新北市にある本社ビルで開かれた。午前9時から始まった株主らとの対話は、一つひとつの質問に対して、創業者の郭台銘(テリー・ゴウ)会長がマイクを片手に持論をぶち続ける独演会となり、会場は鴻海カラー一色に染まった。本誌は前代未聞の約8時間半に及ぶ株主総会に密着し、メディア嫌いで知られる郭会長にも直撃インタビューを敢行。日本に新設した液晶パネルの研究開発拠点についても、新事実が明らかになった。

  • 環境問題改善より隠ぺいに必死北京で一番近い「がん村」探訪記

    中国鳥瞰
    環境問題改善より隠ぺいに必死 北京で一番近い「がん村」探訪記

    2013年6月3日

    中国に、がんの発生率が異様に高い「がん村」と呼ばれる場所がある。原因として工場排水、排気などによる環境汚染が疑われており、2013年2月、中国環境保護省は報告書「化学品環境リスク防止コントロール12次5ヵ年計画」の中で、初めて化学工場が排出する未処理排水と地域の水質汚染、がん村などの健康被害に因果関係があるとの見方を示した。09年、華中師範大学の学生の論文によれば少なくとも247カ所あるそうだ。それらがん村で首都北京に一番近いところが、河北省夏墊鎮夏墊村である。この村で私の身に起こった少々興味深い体験を紹介しよう。

  • 【中国変調・政治編2】「沖縄独立」で揺さぶりをかける習近平政権、対日政策の暴走

    中国鳥瞰
    【中国変調・政治編2】 「沖縄独立」で揺さぶりをかける 習近平政権、対日政策の暴走

    2013年5月31日

    中国共産党の機関紙、人民日報の傘下にある「環球ネット」という国際ニュースサイトが5月中旬から実施しているある世論調査が、多くの中国の改革派知識人に大きな衝撃を与えている。

  • デルタが米JFK空港の拠点化に注力課題は日本パートナー不在のアジア戦略

    News Inside
    デルタが米JFK空港の拠点化に注力 課題は日本パートナー不在のアジア戦略

    2013年5月29日

    世界最大の航空会社・米デルタ航空が、ニューヨークの拠点化に力を入れる。5月24日、総額14億㌦(約1400億円)が投じられた、ジョン・F・ケネディ国際空港の第4ターミナルが第1次拡張オープンした。

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記者の目

  • 副編集長 千本木啓文

    農協から届いた「抗議文」を読んで、しばし感傷に浸る

     JA全中から毎年、抗議文をもらうのですが、今年は雑誌の発売前に届きました。特集の一部を「組合長165人が“辛口”評価 JA上部団体の通信簿」としてダイヤモンド・オンラインで先に配信したからです。
     抗議文は、「19万人の農協役職員の0.2%の意見で記事が構成されており、(中略)偏った先入観を植え付ける意図があった」として、続編の配信中止を求める内容でした。
     組合長ら幹部200人超を含む役職員434人の声には傾聴する価値があるはずです。抗議文を読み、自分は若いと思い込んでいる人が鏡に映った老いた姿を見て、こんなはずはないと怒っているような印象を持ちました。自戒を込めて、鏡のせいにしてはいけないと思いました。

  • 編集長 浅島亮子

    ロングセラー第9弾でも攻め続ける農業特集

     今年も人気企画「儲かる農業」特集の第9弾が刷り上がりました。身内ながら感心するのが、毎年新しいコンテンツを加えて特集構成を刷新していることです。今回の新ネタは農協役職員アンケート。ロングセラー企画の定番を変えるには勇気が必要ですが、果敢に新機軸を打ち出しているのです。
     昨年、千本木デスク率いる農協問題取材チームは、共済の自爆営業などJAグループの不正を暴いたことが評価され、報道実務家フォーラム「調査報道大賞」優秀賞を受賞しました。訴訟に屈することなく、問題の本質を突く取材活動を貫いた結果と受け止めています。今回の特集でも粘り強い取材は健在。取材チームの熱量を存分に感じていただければ幸いです。

最新号の案内2024年5月11日号

表紙

特集儲かる農業2024

いよいよ儲かる農業が実現するフェーズに入った。「台頭する豪農」と「欧米のテクノロジー」と「陰の仕掛け人」が”令和の農業維新”というムーブメントを起こしている。他方、農業を牛耳ってきた旧来勢力である農協と農水省は、存在意義を問われる”緊急事態…

特集2家計・住宅ローン・株が激変! 金利ある世界

日本銀行が17年ぶりの利上げで金融政策の正常化に踏み出した。”金利ゼロ”に慣れ切った家計や企業経営、財政はどうなるのか。日本は「成長期待が持てない経済」から抜け出せるのか。それとも低金利は続き、物や資本が余った経済への道を歩むのか。「金利あ…