記事一覧:特集 Part41826

  • 特集 Part4
    【謎解き 16】 消費増税で財政再建できるか 負担はどれくらい増える?

    2013年04月06日号  

    財政健全化のための消費税率引き上げを確実に実施するために、今後も追加で財政出動を行う──。何とも矛盾した話だが、これが市場関係者のコンセンサスだ。2012年度の補正予算も、14年4月の消費税率引き上げの可否を決定する今年の秋口の時点で景気を落ち込ませないために編成された。税率引き上げ前には駆け込み需要が生じ、引き上げ後にはその反動と税率引き上げで景気は冷え込む。それを放置しておいては、15年10月の消費税率引き上げに差し障る。引き上げを担保するために、再び財政による景気刺激策が講じられる公算が大きい。

  • 特集 Part4
    【Column】 【謎解き 15】 社会保障費削減は不可避 年金や医療費はどうなる?

    2013年04月06日号  

    安倍政権の狙い通りに名目成長率3%を達成できても、痛みを伴う年金や医療費など社会保障費の削減をせずに財政再建は果たせない。では、どの程度社会保障費を削減すればいいのか。図3‐13は、ニッセイ基礎研究所の押久保直也研究員が、名目成長率3%を前提として、社会保障費の伸び率がマイナス1%、0%、1%、2%、3%の五つのケースについて、それぞれ政府の総債務残高の対GDP比率の今後の推移をシミュレーションしたものだ。

  • 特集 Part4
    【謎解き 14】 シミュレーションで徹底検証 本当に財政再建できるのか

    2013年04月06日号  

    第2の矢として機動的な財政政策を打ち出し、財政赤字を拡大させた安倍政権だが、2020年度にプライマリーバランス(基礎的財政収支。キーワード参照)を黒字化するという財政再建に向けた国際公約は堅持する姿勢を見せている。はたして安倍マジックで財政再建はできるのか。図3‐9、3‐10は、BNPパリバ証券が行った安倍政権の経済政策に基づく財政シミュレーションだ。13年度末と15年度前半にそれぞれ10兆円程度の補正予算が編成されることを前提に、(1)楽観シナリオ、(2)悲観シナリオ、(3)悲観シナリオを避けるために金利を低く抑制するシナリオの三つがある。(1)の楽観シナリオでは、日本銀行が大量に国債を購入し金融緩和を拡大することでインフレ2%が達成される。16年度以降の実質経済成長率は0.3%とし、長期金利は3.3%程度と緩やかな上昇にとどまる。社会保障費については自然増が続く前提だ。

  • 特集 Part4
    【謎解き 13】 借金だらけの日本の国債に なぜ買い手がいるのか

    2013年04月06日号  

    欧州財政危機に絡んで、ギリシャ、イタリア、スペインなど財政状態が悪い国の国債利回りが急上昇したというニュースを耳にした読者も少なくないだろう。利回りが上昇するということは、その国の国債が敬遠され売られて価格が低下することだ。だから、財政が悪い国の国債の利回りは高くなる。国債利回りはその国の金利の指標だから、国債の利回り上昇すなわち金利の上昇だ。ここで、金利と国債などの債券価格の関係を説明しよう。債券には発行された時点の市場金利に相当する利率がある。市場金利が5%なら、そのときに発行される債券の利率も5%になる。その債券を、発行時に100万円分購入したとすると、1年間で受け取る利息は5万円だ。

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    【謎解き 12】 公共事業で景気はよくなるか 疑わしい景気への即効性

    2013年04月06日号  

    建設工事に不可欠な生コン。通常は、セメント工場から工事現場までセメント業者に運んでもらい運搬料込みで建設業者が代金を支払う。しかし、東北の被災地では今、建設業者側が自ら車を手配してセメント工場まで取りに来るように言われるケースもある。生コンはミキサー車で撹拌しながら運搬しなければ固まってしまうので、遠方から持ってくることができない。そのため、復興工事が集中している被災地では、生コンが不足し、セメント業者の立場が強くなっている。当然、生コンの価格は上昇している。不足しているのは生コンのような資材だけではない。人手も足りない。日本銀行企業短期経済観測調査(日銀短観)の全国ベースの雇用人員判断DI(マイナスが不足)の建設業は、2011年6月のプラス12をピークに急速に労働需給が逼迫している。昨年12月時点ではマイナス10にまで不足幅が拡大した。東北地方に限定すると、建設業が含まれる非製造業の不足幅は昨年12月時点でマイナス18だ。

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    【mini Column】 知られざる確率

    2013年03月30日号  

    マークシートの3択問題が10問あるとすると、ヤマ勘で5問正解する確率は、「反復試行の確率」という公式で導き出される。ちなみに、1問正解する確率は約98.3%。『面白いほどよくわかる確率』(日本文芸社)。

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    統計学を武器に事業を伸ばす データ解析ビジネス最前線

    2013年03月30日号  

    大量のデータの収集と分析によって顧客を知る。マーケティング分野でのビッグデータの活用に注目が集まっているが、派手さはなくとも、データ解析を確実にビジネスに生かす事例は多い。

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    統計を学ぶためのお薦め本

    2013年03月30日号  

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    【Column】 不足は必至の人気職業 データサイエンティスト

    2013年03月30日号  

    「今後10年で最もセクシーな仕事は統計家だ」──。グーグルのハル・ヴァリアン・チーフエコノミストが2009年に語ったこのせりふは、「ビッグデータ」という“流行語”と常にセットで語られるものだ。ここでいう統計家とは「データサイエンティスト」とも呼ばれる職種。大量のデータを分析し、そこから有益な結果を導き出すことで、ビジネス上の価値創出のシナリオまで描けるような、データ活用の専門家である。数理統計などを用いた分析スキルとコンピュータプログラミングのスキルを持つ一方、経営やマーケティングなどに関するビジネススキルも兼ね備えた人物像を指す。

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    【Column】 失明した目に光を取り戻す 映像を受信する人工網膜

    2013年03月16日号  

    失明した患者の目に工学の力で光を取り戻す研究も進んでいる。愛知県の医療機器メーカー、ニデックの人工視覚研究所が網膜の代わりになる「人工網膜」として開発するのは約5ミリメートル四方の小さなチップだ。

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    iPS実用化の先頭を走る 網膜再生で治す加齢黄斑変性

    2013年03月16日号  

    日本人の失明原因3~5位である「網膜色素変性」「黄斑変性」「高度近視」。次世代医療の本命とされる「iPS細胞」を使った再生医療は、これら三つの病気の救世主かもしれない。

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    医療ジャーナリスト 松井宏夫が選ぶ「目の名医」

    2013年03月16日号  

    目の病気にかかったときに頼れる専門家は誰なのか。医療ジャーナリストの松井宏夫氏が緑内障など四つの病気について名医を選んだ。

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    緑内障、糖尿病を軽んじない 失明と失命へのカウントダウン

    2013年03月16日号  

    打ち上げたゴルフボールを見失ったり、読書をしていると文字が一部消えたりしていることはないだろうか。心当たりがあれば、失明と失命へのカウントダウンが始まっているかもしれない。

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    自動車保険の保険料ランキング SBI損保が堂々の三冠王

    2013年03月09日号  

    自動車保険の保険料は、損害保険会社によって最大で2倍近い開きがある。また年齢によっても大きく変わる。そこで世代別に保険料の安さをランキングしてみた。

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    自動車保険の赤字改善が狙い 事故後の保険料を大幅改定

    2013年03月09日号  

    自動車保険の赤字が続く中、損害保険各社は新しい等級制度を導入した。事故を起こした契約者は今秋以降、契約更新時に大幅な保険料値上げを迫られることになる。

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    大手損保で進む再編作業 リスク管理態勢の整備が課題

    2013年03月09日号  

    以前から大きな課題である自動車保険など、国内損害保険事業の抜本的な改革については道半ば。コスト構造の改善などを視野に、損保各社は再編作業を進めている。

  • 特集 Part4
    【Column】 あなたの安全運転度を測る スマホアプリが続々登場

    2013年03月09日号  

    損害保険各社が、自動車の運転をサポートする無料のスマートフォンアプリを、相次いで投入している。昨年8月にアプリ「スマ保」の提供を開始したのは三井住友海上火災保険だ。契約者であれば、事故や故障時の対応や連絡先を教えてくれるほか、契約の確認・変更もできる。さらに「運転力診断」機能も付いている。加速や減速、コーナリング、そしてハンドル操作などの安定性に加え、エコな運転をしているかを100点を満点とし採点してくれる。

  • 特集 Part4
    【Column】 同居の子どもは1日保険で対応 自動車保険を安くするワザ

    2013年03月09日号  

    自動車保険は値上げが続いており、契約者としては保険料を1円でも安くしたいところだ。保険会社を変更するほかにも、さまざまな節約テクニックがあるので紹介しよう。簡単にできるのが、車両保険に免責金額を設定すること。免責金額とは自己負担しなければならない金額のことで、大手の場合、1回目の事故の免責金額はゼロ、2回目以降10万円という設定が多い。この1回目の免責を5万円程度に引き上げれば、保険料が安くなる。

  • 特集 Part4
    柄澤康喜(日本損害保険協会会長)インタビュー

    2013年03月09日号  

    景気は回復傾向にあるが、損保業界の環境は依然として厳しい。要因は大きく二つ。少子高齢化により保険契約者が減少していくことと、デフレにより保険料が下がっていることだ。アベノミクスによるデフレ脱却に期待したい。地震保険料については、来年夏にも値上げの見通しだ。地震リスクを考えれば値上げは避けられない。逆に値上げによって、地震リスクの大きさと保険加入の重要性が再認識されるのではないか。

  • 特集 Part4
    保険料の大幅値上げは不可避 地震保険の普及に減速の懸念

    2013年03月09日号  

    震災による保険リスクが高まる中、地震保険料が大幅に値上げされる見込みだ。だが、契約者の負担が増すことで、地震保険の普及にブレーキがかかる恐れもある。

定期購読キャンペーン

記者の目

  • 編集委員 藤田章夫

    新NISAを追い風にする保険業界のしたたかさ

     新NISAが1月からスタートし、保険の販売には逆風かな?と思っていたら、「むしろ追い風になっていますよ」との声が多数。
     資産運用の相談に来た人に、「投資信託は資産が減ることもありますが、変額保険の死亡保険金額には最低保証があります」と言えば、「保険の方がいいか」となるようです。
     本来は、資産を運用したいのか保障が欲しいのか、目的に応じて使い分けたいところですが、これがかなり難しい。
     そこで、保険ジャーナリストの森田直子さんとファイナンシャルプランナーの風呂内亜矢さんに、保険と運用それぞれの立場から対談を行っていただきました。面白過ぎて、対談時間はあっという間に過ぎました。ぜひご一読ください。

  • 副編集長 名古屋和希

    “予定調和”の買収は今後減少?

     第一生命ホールディングスが3月に福利厚生代行のベネフィット・ワンを買収しました。この買収劇は異例の展開をたどりました。
     先に買収を表明したのは医療情報サイト運営のエムスリーでした。そこに第一生命が参戦したのです。結局、エムスリーよりも好条件を提示した第一生命が買収戦を制しました。大企業による対抗的な買収は極めて珍しいものです。
     従来、事業会社はイメージ悪化などを恐れ、「敵対的」な買収を控えてきました。ただ、近年はルール整備などを背景に「同意なき買収」が広がる機運が出ています。買収が活発になれば、企業・業界の新陳代謝も促せます。今後、“予定調和”の買収は減っていくかもしれません。

最新号の案内24年4月27日・5月4日合併特大号

表紙

特集保険vs新NISA 今「契約したい保険」は? 生保商品ベスト&ワーストランキング

保険とNISA、どちらに資金を振り向けるべきか──。新NISAをきっかけに投資熱が高まる中、多くの人が抱える悩みだ。そこで保険とNISAで迷ったときの考え方や保険の見直し方、保険のプロ29人が辛口採点した生命保険商品ランキングを、業界の深部…

特集2変局 岐路に立つNHK

NHKが大きな岐路に立たされている。今国会で放送法改正案が可決されれば、ネット視聴も受信料徴収の対象となる。一方で、今後、NHKの受信料収入は人口減やテレビ離れを背景に先細る可能性が高い。職員数1万人を誇る巨大公共放送機関は、「みなさまのN…