記事一覧:異論毒舌「丸の内日記」=生涯一記者の遠吠え=118

  • 「言論の自由」が危うくなってきた

    異論毒舌「丸の内日記」=生涯一記者の遠吠え=
    「言論の自由」が危うくなってきた

    2015年4月27日

    洋の東西を問わず、為政者にとってジャーナリズムは目障りな存在である。だから、気に食わない記事に圧力を掛け、筆を曲げさせたり折ろうとしたりする。その習性は昔も今も、そして未来も変わらないだろう。

  • ハエもトラも叩く習近平政権

    異論毒舌「丸の内日記」=生涯一記者の遠吠え=
    ハエもトラも叩く習近平政権

    2015年4月20日

    中国の習近平政権は「ハエもトラも叩く」と宣言した上で、汚職摘発キャンペーンを強力に展開している。数々の大物政治家をはじめ、摘発した官僚は5万5000人を超えると伝えられる。「政治=共産党一党独裁」と「経済=市場原理導入」の両立という特異な国家モデルは限界も指摘されるが、腐敗一掃で延命できるのか。

  • 中国がブレトンウッズ体制を破壊?

    異論毒舌「丸の内日記」=生涯一記者の遠吠え=
    中国がブレトンウッズ体制を破壊?

    2015年4月13日

    2015年3月期末の日経平均株価は1万9206円となり、年度末としては15年ぶりの高値を記録した。この1年間では4379円も値上がりし、率にすると3割の上昇。東証1部の時価総額も129兆円増えて556兆円に拡大し、バブル期に迫る勢いだ。

  • 株価は経済を映し出す鏡なのか

    異論毒舌「丸の内日記」=生涯一記者の遠吠え=
    株価は経済を映し出す鏡なのか

    2015年4月6日

    2015年3月期末の日経平均株価は1万9206円となり、年度末としては15年ぶりの高値を記録した。この1年間では4379円も値上がりし、率にすると3割の上昇。東証1部の時価総額も129兆円増えて556兆円に拡大し、バブル期に迫る勢いだ。

  • 「社畜」になるな!新入社員

    異論毒舌「丸の内日記」=生涯一記者の遠吠え=
    「社畜」になるな!新入社員

    2015年3月30日

    入社式の季節を迎えた。パリッとしたスーツで身を固めた姿は微笑ましく、「がんばれよ!」と声援を送りたくなる。就職事情は依然として厳しく、難関を突破した新入社員には心から「おめでとう」と言いたい。それと同時に、「社畜になるな!」と呼びかけたい。

  • 旭川市・旭山動物園に学ぶ「企業努力」

    異論毒舌「丸の内日記」=生涯一記者の遠吠え=
    旭川市・旭山動物園に学ぶ「企業努力」

    2015年3月23日

    北海道のローカル路線バスだが、首都圏の通勤ラッシュ並みの混雑である。1台では客を乗せきれず、2台目のバスが駆けつけてきた。車内では家族連れの外国人旅行客が目立ち、色んな言語が飛び交っている。しかし、ワクワク感一杯の笑顔だけは全員共通である。

  • 特権を剥奪し、政治資金に課税しよう

    異論毒舌「丸の内日記」=生涯一記者の遠吠え=
    特権を剥奪し、政治資金に課税しよう

    2015年3月16日

    「会計」には文字より長い歴史がある。紀元前7000年ごろ、現在のイラクに当たるメソポタミア地方に住んでいた人々は、焼成粘土で造った立体状のトークンを使い、農産物の生産量や交換を記録していた。トークンの形状の違いによって情報は差別化され、円錐=小さな単位、球=大きな単位、円柱=家畜などを意味していた。その種類はパンやハチミツ、織物、金属製品などにまで拡大。これを粘土の球体(封球)に入れて保管するようになり、会計システムの原型が生まれたという(『バランスシートで読みとく世界経済史』ジェーン・グリーソン・ホワイト著、川添節子訳、日経BP社)。

  • 華々しい「経済効果」の罠

    異論毒舌「丸の内日記」=生涯一記者の遠吠え=
    華々しい「経済効果」の罠

    2015年3月9日

    日本の大企業は傘下に多数の子会社や関連会社を抱えている。しかし、親会社が子会社をうまく使いこなしているかと言えば、必ずしもそうではない。数万~数十万人の従業員を抱える企業グループの統治は至難の業であり、よほど能力の高い経営者でない限り、「Too Big to Control」(大き過ぎて制御不能)に陥る公算が大きい。そんなスーパー経営者がこの国に何人いるだろうか。

  • なぜ大企業は子会社を使いこなせない?

    異論毒舌「丸の内日記」=生涯一記者の遠吠え=
    なぜ大企業は子会社を使いこなせない?

    2015年3月2日

    日本の大企業は傘下に多数の子会社や関連会社を抱えている。しかし、親会社が子会社をうまく使いこなしているかと言えば、必ずしもそうではない。数万~数十万人の従業員を抱える企業グループの統治は至難の業であり、よほど能力の高い経営者でない限り、「Too Big to Control」(大き過ぎて制御不能)に陥る公算が大きい。そんなスーパー経営者がこの国に何人いるだろうか。

  • 前期比と前年同期比では「景色」が変わる

    異論毒舌「丸の内日記」=生涯一記者の遠吠え=
    前期比と前年同期比では「景色」が変わる

    2015年2月23日

    経済統計は非常に厄介な数字である。分析の仕方によって、その印象が大きく変わってしまうからだ。例えば、公表された数値を前期や前月と比較すべきなのか、あるいは前年同期や前年同月と比べるべきなのか。短期的な動向を把握するには前者が、長期の傾向を見る時は後者が適しているといわれるが、果たしてどうだろうか。統計を所管する官庁やマスコミは慣例に従っているだけにも見える。

  • 何のための「農協改革」?

    異論毒舌「丸の内日記」=生涯一記者の遠吠え=
    何のための「農協改革」?

    2015年2月16日

    1990年代後半、金融行政をめぐる官僚の接待スキャンダルなど数多の不祥事が発覚し、大蔵省(現財務省)は銀行局や証券局などの監督・検査機能を取り上げられ、1998年に金融監督庁が発足した。2000年には同省から金融制度の企画立案機能も切り離され、金融庁に改組された。

  • そして誰もいなくなった…

    異論毒舌「丸の内日記」=生涯一記者の遠吠え=
    そして誰もいなくなった…

    2015年2月9日

    ニコニコ動画がフルカバーした民主党の臨時党大会を、自宅のパソコンで視聴した。テレビではNHKが開会から1時間遅れで中継を始め、民放の地上波は音沙汰なし。だから、候補者3人の演説から生々しい開票作業、新代表決定までを、淡々とライブ配信したニコ動の努力に敬意を表したい。

  • 「損得勘定」が人間を縛り付ける

    異論毒舌「丸の内日記」=生涯一記者の遠吠え=
    「損得勘定」が人間を縛り付ける

    2015年2月2日

    ニコニコ動画がフルカバーした民主党の臨時党大会を、自宅のパソコンで視聴した。テレビではNHKが開会から1時間遅れで中継を始め、民放の地上波は音沙汰なし。だから、候補者3人の演説から生々しい開票作業、新代表決定までを、淡々とライブ配信したニコ動の努力に敬意を表したい。

  • 岡田氏で民主党は再生できるのか

    異論毒舌「丸の内日記」=生涯一記者の遠吠え=
    岡田氏で民主党は再生できるのか

    2015年1月26日

    ニコニコ動画がフルカバーした民主党の臨時党大会を、自宅のパソコンで視聴した。テレビではNHKが開会から1時間遅れで中継を始め、民放の地上波は音沙汰なし。だから、候補者3人の演説から生々しい開票作業、新代表決定までを、淡々とライブ配信したニコ動の努力に敬意を表したい。

  • 地銀・第二地銀に明日はあるのか

    異論毒舌「丸の内日記」=生涯一記者の遠吠え=
    地銀・第二地銀に明日はあるのか

    2015年1月19日

    日銀本店(東京・日本橋本石町)の一角には、新聞社や通信社、テレビ局の経済部エリート記者が集う日銀金融記者クラブがある。日銀の金融政策や為替・債券市場を担当するほか、銀行から生損保、信金・信組、ノンバンクに至るまで民間金融機関全般もカバーしている。

  • 原油が下落すると、誰が儲かる?

    異論毒舌「丸の内日記」=生涯一記者の遠吠え=
    原油が下落すると、誰が儲かる?

    2015年1月13日

    江戸時代から伝えられる「風が吹けば桶屋が儲かる」とは、ある出来事が全く無関係と思われていた想定外の結果をもたらすことを指す。大風で土埃(つちぼこり)が立つ→目に入って目の不自由な人が増える→目の不自由な人は三味線を購入する→三味線の皮に使うため、ネコが捕まえられる→ネコの天敵であるネズミが増える→ネズミがかじるから、桶の需要が拡大して桶屋が儲かる―というわけだ。

  • 「羊頭狗肉」の安倍政権と全面対決を

    異論毒舌「丸の内日記」=生涯一記者の遠吠え=
    「羊頭狗肉」の安倍政権と全面対決を

    2015年1月5日

    たった一日でカレンダーから馬が消え、12年ぶりに未(ひつじ=羊)の登場である。今年の干支は数千年にわたり、人間の役に立ち愛されてきた。元旦に訪れた湯島天神(東京都文京区)では、受験生が行列をつくり、羊をあしらった絵馬に「合格祈願」を書き込んでいた。

  • 「自民党」と書いたのは6人に1人だけ

    異論毒舌「丸の内日記」=生涯一記者の遠吠え=
    「自民党」と書いたのは6人に1人だけ

    2014年12月22日

    クリスマスから年末・年始にかけて、小売業界は知恵を絞って商戦を展開する。一方、賢い消費者は欲しいモノがあっても定価で買わず、我慢に我慢を重ねてバーゲンを待つ。国内外を問わず、両者の駆け引きは実体経済に大きな影響を及ぼす。ただし、日本では今年末のバーゲンの目玉は「円」である。政府・日銀が率先して円を叩き売りするのだから、投資家は迷うことなくドルを買い、円を売ることができる。円相場が7年4カ月ぶりに1ドル=120円台を突破したのも当然だろう。

  • 「円」叩き売り政策の行く末

    異論毒舌「丸の内日記」=生涯一記者の遠吠え=
    「円」叩き売り政策の行く末

    2014年12月15日

    クリスマスから年末・年始にかけて、小売業界は知恵を絞って商戦を展開する。一方、賢い消費者は欲しいモノがあっても定価で買わず、我慢に我慢を重ねてバーゲンを待つ。国内外を問わず、両者の駆け引きは実体経済に大きな影響を及ぼす。ただし、日本では今年末のバーゲンの目玉は「円」である。政府・日銀が率先して円を叩き売りするのだから、投資家は迷うことなくドルを買い、円を売ることができる。円相場が7年4カ月ぶりに1ドル=120円台を突破したのも当然だろう。

  • 戦争というハンマーで頭を殴られた水木しげる氏

    異論毒舌「丸の内日記」=生涯一記者の遠吠え=
    戦争というハンマーで頭を殴られた水木しげる氏

    2014年12月8日

    JR山陰本線を米子駅(鳥取県)で降り、ローカル線に乗り換えると、ネズミのキャラクターが出迎えてくれた。といっても、ミッキーマウスではない。漫画「ゲゲゲの鬼太郎」で人気者のねずみ男である。このJR境線の終点の境港駅は鬼太郎の作者である水木しげる氏の故郷。境港市は水木氏の全面協力により「妖怪」で町興しを進め、国内外から観光客やアニメファンが詰め掛けている。

定期購読キャンペーン

記者の目

  • 副編集長 千本木啓文

    農協から届いた「抗議文」を読んで、しばし感傷に浸る

     JA全中から毎年、抗議文をもらうのですが、今年は雑誌の発売前に届きました。特集の一部を「組合長165人が“辛口”評価 JA上部団体の通信簿」としてダイヤモンド・オンラインで先に配信したからです。
     抗議文は、「19万人の農協役職員の0.2%の意見で記事が構成されており、(中略)偏った先入観を植え付ける意図があった」として、続編の配信中止を求める内容でした。
     組合長ら幹部200人超を含む役職員434人の声には傾聴する価値があるはずです。抗議文を読み、自分は若いと思い込んでいる人が鏡に映った老いた姿を見て、こんなはずはないと怒っているような印象を持ちました。自戒を込めて、鏡のせいにしてはいけないと思いました。

  • 編集長 浅島亮子

    ロングセラー第9弾でも攻め続ける農業特集

     今年も人気企画「儲かる農業」特集の第9弾が刷り上がりました。身内ながら感心するのが、毎年新しいコンテンツを加えて特集構成を刷新していることです。今回の新ネタは農協役職員アンケート。ロングセラー企画の定番を変えるには勇気が必要ですが、果敢に新機軸を打ち出しているのです。
     昨年、千本木デスク率いる農協問題取材チームは、共済の自爆営業などJAグループの不正を暴いたことが評価され、報道実務家フォーラム「調査報道大賞」優秀賞を受賞しました。訴訟に屈することなく、問題の本質を突く取材活動を貫いた結果と受け止めています。今回の特集でも粘り強い取材は健在。取材チームの熱量を存分に感じていただければ幸いです。

最新号の案内2024年5月11日号

表紙

特集儲かる農業2024

いよいよ儲かる農業が実現するフェーズに入った。「台頭する豪農」と「欧米のテクノロジー」と「陰の仕掛け人」が”令和の農業維新”というムーブメントを起こしている。他方、農業を牛耳ってきた旧来勢力である農協と農水省は、存在意義を問われる”緊急事態…

特集2家計・住宅ローン・株が激変! 金利ある世界

日本銀行が17年ぶりの利上げで金融政策の正常化に踏み出した。”金利ゼロ”に慣れ切った家計や企業経営、財政はどうなるのか。日本は「成長期待が持てない経済」から抜け出せるのか。それとも低金利は続き、物や資本が余った経済への道を歩むのか。「金利あ…