記事一覧:マーケット・人物2504件
-
数字は語る
"老後に2000万円必要"試算でもまだ楽観的 増加する貧困高齢者
2019年6月29日号「老後に2000万円の貯蓄が必要」という金融庁の報告書が波紋を広げている。高齢夫婦無職世帯(夫65歳以上、妻60歳以上の夫婦のみの無職世帯)では、公的年金の受給があっても毎月の赤字は約5万円となり、夫婦で95歳まで生きる場合には約2000万円(=約5万円×12カ月×30年)の貯蓄が必要となる可能性を指摘した。
-
金融市場 異論百出
「老後2000万円」報告書の炎上で 独立機関の必要性を痛感
2019年6月29日号金融庁の金融審議会の「市場ワーキンググループ」が作成した報告書「高齢社会における資産形成・管理」が世論のすさまじい批判を受けたことで、与党や霞が関は激しくろうばいしている。
-
金利市場 透視眼鏡
米国の潜在成長率は徐々に低下 10年債利回りの上昇幅は限定的
2019年6月29日号米中貿易摩擦などに伴い景気の先行きに不透明感が生じた場合、金融政策でこれに対応する旨をFRB(米連邦準備制度理事会)が示唆する中、米国債市場は今後複数回の利下げを織り込む形となっている。
-
World Scope ワールドスコープ
【from 中国】 かつての最貧省・貴州が一変 インフラ整備と新産業育成で新しい成長モデルを体現
2019年6月29日号かつて中国で最も貧しい省といわれた貴州省は、2010年代に中国経済全体がスローダウンを続ける中、年平均+11.5%(11~18年。全国年平均+7.4%)の高成長を達成し、重慶市、雲南省と並んで、中国の成長の新時代におけるモデル的な地域となっている。
-
World Scope ワールドスコープ
【from 欧州】 迷走する英政府に苛立ち募らせる国民 求心力失う二大政党
2019年6月29日号英国の欧州連合(EU)離脱は、英議会における離脱協定承認手続きの頓挫により、当初3月29日に予定されていた離脱期限が2度の延期を経て10月31日に繰り延べられた。離脱協定が承認されず未発効のまま英国がEUを離脱し、経済や社会が混乱に陥る「合意なしの離脱」はひとまず遠ざかったが、英国の有権者は離脱プロセスの迷走に苛立ちを募らせている。
-
数字は語る
国がテレワーク推進へ 東京五輪の混雑緩和と働き方改革の推進に期待
2019年6月22日号東京五輪・パラリンピックでは、国内外から多くの観戦者や観光客が東京を訪れる。他方、都心部は建設ラッシュが続いており、2020年までに丸の内・大手町のオフィスの7割ほどのスペースが新たに供給され、東京都心部の交通混雑が懸念されている。
-
金融市場 異論百出
MMTの前提条件が異なる日米 ポイントは「国の借金」の考え方
2019年6月22日号自国通貨建ての国債を発行できる国は、政府債務をまだまだ増加できる(ただしインフレが高進するまで)という現代貨幣理論(MMT)が日本で連日話題だ。
-
株式市場 透視眼鏡
1株当たり純資産が下支え 今後の株価の下値は限定的
2019年6月22日号5月25日号の本欄では、米中貿易問題はすでに企業業績にも株価にも相当程度織り込まれていると述べたが、その後トランプ米大統領はメキシコからの輸入品全体に対しても5%から最大25%の輸入関税をかけると発表した。
-
World Scope ワールドスコープ
【from アジア】 シンガポールでシェアサイクルが 急激に姿を消した理由
2019年6月22日号シンガポールのシェアサイクルは、中国のOバイクが2017年1月にサービス提供を開始したのが始まりで、その後内外から参入が相次いだ。一時はシンガポール中で、こうした業者が所有する黄や赤のカラフルな自転車をよく見掛けたものだ。
-
World Scope ワールドスコープ
【from 中国】 米国との貿易戦争で高まる 挙国一致の気運が習近平政権の追い風に
2019年6月22日号5月10日、訪問先のワシントンで米国側との通商協議“決裂”後、中国メディアの前に姿を現した劉鶴・国務院副総理は突如英語でこう言い放った。"The purpose decides everything(目的が全てを支配する)"
-
数字は語る
米国でも転職が低調で物価上昇の足かせに 世界規模で職の安定志向
2019年6月15日号中央銀行がいくら頑張ってもなかなかインフレ率が2%に到達しない悩みは、先進国共通の課題だ。その大きな原因である賃金の伸び悩みも日本だけの問題ではない。
-
金融市場 異論百出
「金融政策の勝利」は本当か? インフレ2%は歴史の常ならず
2019年6月15日号1980年代初頭に13%以上だった先進国の平均インフレ率は、90年代後半から世界金融危機までの間は2%前後で推移した。これを「金融政策の勝利」と評する声が従来は多かった。しかし、ここにきて「中央銀行はインフレを2%前後でコントロールできる」という考え方は危うくなってきた。
-
為替市場 透視眼鏡
覇権戦略と選挙戦術で米中を読む 来年ドル円100円以下の可能性
2019年6月15日号令和改元早々、米政権の対中関税引き上げ強行を受け、株安・円高が進んだ。米中摩擦で相場が振らされる展開は昨年から繰り返されている。投資に予言のようなものはなく、常にリスクに備えて動くべきことを踏まえて、米中摩擦に臨みたい。
-
World Scope ワールドスコープ
【from アジア】 米中貿易摩擦の激化でアジアに輸出代替期待も 供給面の制約がネックに
2019年6月15日号米中貿易摩擦が再燃している。両国は、昨年7、8、9月と3回に渡り制裁関税をかけ合った。以降、事態打開に向け交渉を重ねてきたが合意には至らず、米国は昨年9月の制裁対象(2000億ドル分の対中輸入)に関して、追加関税を10%から25%に引き上げるに至った(5月10日実施)。
-
World Scope ワールドスコープ
【from 欧州】 与党中道派連合が敗北 欧州議会選挙で露呈したEUを待ついばらの道
2019年6月15日号5月23~26日に行われた5年に1度の欧州議会議員選挙は、欧州連合(EU)に対する国民投票だといっても過言ではない。この選挙はEUの立法機関である欧州議会の議員を選ぶ選挙だが、投票が国ごとに行われるため、EUに対する評価が明確に出るからだ。関心は高く、前回2014年の選挙で42%だった投票率は51%にまで伸びた。
-
Interview
【独占インタビュー】 マーク・ベニオフ(セールスフォース・ドットコム会長兼共同CEO)
2019年6月8日号デジタル技術を活用して事業構造を変革する必要性を自覚していながらも、既存ビジネスへの影響を恐れるあまり、腰を据えられない企業は多い。顧客関係管理(CRM)最大手、米セールスフォース・ドットコムの創業者で、デジタル変革の伝道師としても知られるマーク・ベニオフ氏は、視界不良に陥ったときは三つの指針を重視すべきだと説く。
-
数字は語る
副業が成長戦略に モチベーションが上がり生産性の向上にも期待
2019年6月8日号人手不足の緩和や生産性の向上につながるとの期待から、副業や兼業に対する注目が高まっている。5月15日に開催された政府の未来投資会議でも、成長戦略の一つとして、副業・兼業の促進が議論された。
-
金融市場 異論百出
完全キャッシュレスNOの英国 日本も無視できない理由とは
2019年6月8日号英国ではキャッシュレス化がここ数年で劇的に進んだ。主要銀行が共通の非接触式デビットカードを発行し、地下鉄など交通系カードと融合させたことで、それがあっという間にキャッシュレスのスタンダードとなった(QRコード式はほとんど普及していない)。
-
商品市場 透視眼鏡
原油相場は目先は値を戻すも 夏以降は産油国の協調次第か
2019年6月8日号高値圏にあった原油相場に変調が見られる。米国産のWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)は4月23日に1バレル当たり66.60ドル、欧州北海産のブレント原油は25日に同75.60ドルと、それぞれ昨年10月以来の高値を付けたが、その後、上値を伸ばせず、足元では下落幅がやや大きくなっている。
-
World Scope ワールドスコープ
【from 中国】 収益力は二の次 大きければ金を出す 過熱するマネーゲーム
2019年6月8日号そのビジネスモデルの斬新さ故に日本でも非常に注目されていた、中国生まれのネット系モビリティサービスの一つであるシェアサイクル。サービスが乱立し競争が激化した結果、今ではアリババ系列のハローと美団系列のモバイクにほぼ収斂された。