記事一覧:最強一皿図鑑52件
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最強一皿図鑑
とろっとろモツの煮込み
2013年12月28日号「煮込み」といえば、居酒屋の定番料理の一つだが、何種類もある中から選べる店は、そうそうない。東京・荻窪にある「煮込みや まる。」は、常に煮込みを3種類用意し、それぞれ味つけも具も違う。醤油味なら、出汁と長ネギの甘みが染みた肉豆腐。味噌味なら牛すじ。個人的なお薦めは、塩ベースの「モツ煮」だ。
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最強一皿図鑑
さすがの元祖とろろそば
2013年12月21日号そば実の芯の部分だけを使用した上質なそばは、真っ白で美しく香り高い。そんなこだわりのそばをとろろにくぐらせるのは心が痛むが、この店がとろろそばの元祖なのだから仕方ない。
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最強一皿図鑑
素揚げの店の醍醐味
2013年12月14日号東京の大井町駅を背に大井銀座商店街のアーケードを第一京浜方面へ向かう。交差する池上通りを渡り、左に回り込んだ裏道にひっそりと点るのが「ひな鳥そのだ」の灯りです。
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最強一皿図鑑
みそラーメン店のみそ鍋
2013年12月7日号上質なみそのスープに具材から出ただしが深みを与える。鍋の終盤では、このスープを使った極上のラーメンを楽しめる。東京の人気ラーメン店「ど・みそ」が“東京スタイル”と標榜するみそラーメンは、みそと背脂のバランスが絶妙だ。
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最強一皿図鑑
桜肉で馬力をつける
2013年11月30日号年末も近づき、お疲れ気味の方も多いはず。そんなときは桜肉(馬肉)の鍋で精をつけてはいかがか。「馬力をつける」という慣用句の由来は、吉原で「桜鍋」を食べることだという。江戸時代、吉原遊郭の客が、行きに帰りにと食べていた。当時、吉原には桜鍋を扱う店が数十軒あったが、今も残るのは「桜なべ 中江」だけとなった。
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最強一皿図鑑
計算尽くで鯵に粉醤油
2013年11月23日号鯵の旨味が口内に広がると、後を追うように醤油の風味がそれを包み込む。軟らかく握られたシャリがほろほろと崩れる。そして微妙に味が変化する。計算し尽くされた組み立てに翻弄され、思わず頬が緩む。
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しみじみと山羊の滋味
2013年11月16日号“沖縄の台所”とも呼ばれる那覇市の牧志公設市場。国際通りを行き交う観光客たちが市場を中心に広がるアーケードをもにぎやかにしています。そんな公設市場から目と鼻の先。国際通りに接しながらも人影まばらなのが竜宮通り社交街だ。
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ふっくら軟らかな白焼き
2013年11月9日号穴子の白焼き」が運ばれてくると、なんともいい香りが漂う。表面のカリカリとした食感とは対照的に、中は骨切りが施されてふっくらと軟らかい。
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醤油とごまを纏った真鯖
2013年11月2日号「ごま鯖」といえば鯖の種類として知られる名だが、博多地方に同じ名前の郷土料理がある。真鯖の刺し身を醤油やごまなどであえたものだ。鯖は足が早い魚なので、ぜひとも鮮度のよい魚を置く魚自慢の店で食べたい。
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本場の窯で焼くピッツァ
2013年10月26日号ローマの窯作りの名人を呼び寄せて作らせた薪窯。この窯で1分かからず焼き上がる生地が、なんともうまい。ローマピッツァはナポリピッツァと比べて生地が薄いのが特徴だが、パリパリと香ばしく、かつモッチリとした食感だ。
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最強一皿図鑑
甘さを纏うレタスおでん
2013年10月19日号京都の四条通りから下った高瀬川を背に鴨川を渡る団栗橋。団栗橋と川端通りとの角にあるのが、創業130余年というおでんの店「蛸長」だ。風に揺れる暖簾を払えば、凜とした空気の店内。大規模な改修の後にもカウンターの天板などを残して、従前の枯れた雰囲気にもなじめる設えになっています。
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最強一皿図鑑
無濾過の酒と土佐料理
2013年10月12日号大皿に盛りつけられた鰹は分厚く切り分けられ、炙った皮目の香ばしい香りと、断面の鮮やかな色彩が食欲をそそる。東京・池袋にある「樂旬堂 坐唯杏」は、長年にわたり土佐料理の店で働いてきた店主がこだわって作る本場の味が魅力の居酒屋。「鰹土佐たたき」は、いかにも男の料理という感じの豪快な盛りつけで、ボリューム満点だ。
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最強一皿図鑑
大ぶりレアのむっちり
2013年10月5日号焼き鳥の旨い店、安い店はいくつかあるが、旨くて安い店といえば、東京・阿佐谷にある「鳥久」をお薦めしたい。特に、高級有名店にも負けないのが、「レバー」だ。大ぶりのレバーに、塩をしてレアに焼いたそれは、口にすると、むっちりとした弾力ときめの細かさに魅了される。
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最強一皿図鑑
ほろほろ崩れるホホ肉
2013年9月28日号濃厚なソースの香りが食欲をそそる。赤ワインでじっくりと煮た牛ホホ肉は、フォークで押すとほろほろと頼りなく崩れる柔らかさ。東京・高田馬場にある人気ビストロ「ラミティエ」の「牛ホホ肉の赤ワイン煮」は、見た目はコッテリとしているが、添えられた野菜とのバランスがよく、意外なほどさっぱりと食べ進められる。
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最強一皿図鑑
直球で愉しむ島の素材
2013年9月21日号沖縄県にある八重山諸島の中心にして島々への玄関口となる石垣島は、美しい海に囲まれた魅力的な南の島。訪れるたびに島の風土に魅せられて、住み着くようになる人が少なくない。
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最強一皿図鑑
酒飲みの心を揺さぶる
2013年9月14日号佐渡の〆鯖、香川のマナガツオ、気仙沼のカツオ、そして北海道のバフンウニ。魅力的な刺し身盛りを出す店は数あれど、これほど酒飲みの心を揺さぶる皿も珍しい。〆鯖やカツオは厚切りに、白身は薄切りにし折り畳むなど、繊細な切り分けと上品な盛りつけがいい。
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最強一皿図鑑
羽根もつまみになる餃子
2013年9月7日号餃子の激戦区、東京・阿佐谷の中でも異彩を放つのが「餃子坊 豚八戒」。5種類ほどある餃子の一番人気は「華餃子」だろう。
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最強一皿図鑑
圧巻のからすみ山盛り
2013年8月31日号こんもりと盛られたからすみが、あたりにいい香りを放つ。人気の立ち飲み割烹「銀座しまだ」の「からすみそば」は、からすみが山盛りでほとんど蕎麦が見えない。中から蕎麦をたぐり寄せると、ほろほろと崩れたからすみが絡みつく。これは新しい蕎麦の食べ方なのか、からすみの食べ方なのか。とにかく思い切りのいい一品だ。店内はL字のカウンターと小上がりが一つ。立ち飲みメインの店だが回転は速くはない。居心地がいいせいか、いろいろと料理を頼んでゆっくりと飲んでいく客が多い。
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最強一皿図鑑
幸福な昼休みの立役者
2013年8月24日号「有楽街」と呼ばれる五反田の繁華街も道を1本それると、喧騒が少し和らぐ。そんな脇道に喫茶店「プランタン」はある。
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最強一皿図鑑
とろんと涼味の夏野菜
2013年8月17日号暮れなずむ空の下、築地場外市場の区画から築地4丁目交差点を挟んで斜向かいの裏道へ。まだ真新しさの残る、木目の肌合いを活かした粋な意匠のお店が、「おかみ丼々 和田」。両翼4席ずつのL字カウンターに腰を据えます。