記事一覧:為替市場 透視眼鏡100件
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為替市場 透視眼鏡
数カ月内にドル円は5%上昇も 年金の下値支持は最終コーナー
2015年6月6日号ドル円の上昇トレンド観に変わりはない。ところが、5月前半、世界中で相場の基調観をくらます動揺が生じた。昨年来、米経済の独り勝ちを受け、世界には大量のドルのロング(買い持ち)が積まれ、ユーロ、円、新興国通貨はショート(売り持ち)が膨らんだ。ドル独歩高で圧迫されるドル建て取引の商品相場はショート。米利上げが模索される一方、日欧など他の国々は多くが金融緩和を進め、広く債券ロング、株式ロングだった。
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為替市場 透視眼鏡
円安の下落幅は相対的に小さい 16年の反転リスクを視野に
2015年5月2日号米国経済は2015年も16年も3.1%成長と堅調で、FRB(米連邦準備制度理事会)は15年末0.75%、16年末2.0%へ利上げするとみる。この間、日欧では景気は底堅いものの、金利は底這ったままだろう。この景気格差、金融政策格差を背景に「強いドル」が16~17年まで続く。主要通貨予想のポイントは以下の通り。
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FOMCの米経済予想は低過ぎ ドル円は16~17年にピークへ
2015年4月4日号米国経済が堅調で、利上げが進む局面は、ドル高(円安)を伴いやすい。米国の経済成長率は今年も来年も3%超と予想、FRB(米連邦準備制度理事会)は今年9月に利上げに踏み出し、フェデラルファンド金利は来年には2%に至ると予想する。ドル円相場は今年125円、来年130円への上昇トレンドをたどるだろう。
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リスクオフ相場に反転の兆し ドル円は蛇行しつつも新高値へ
2015年3月7日号今年はリスクオンとオフの相場の地合いが数カ月ごとに繰り返されそうだ。米経済は堅調に自律回復しつつあるが、米国以外の世界は緩慢な回復にとどまっている。ドル建て取引の資源など商品相場は、世界需要の伸び悩みで軟調なところに、強い米経済を背景にした“強いドル”が追い打ちとなり、一段安となった。
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リスクオフとオン交差する中で ドル下値買いの好機が繰り返す
2015年2月7日号今年の金融・為替市場は何かただ事では済まないかのような、不穏な幕開けとなった。ユーロ圏の債務不安が再燃か、原油価格の急落でロシアなど資源輸出国の経済危機発生か、減速する中国経済がハードランディングかなどなど、何かとリスクオフ機運が優勢になりがちだった。
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ドル円の上昇続くも波乱含みに 16年ピーク130円へ
2015年1月10日号ドル円は、米景気拡大を主エンジン、日本銀行QQE(質的量的緩和)を副エンジンとして、上昇気流に乗っている。2015年末125円、16年末130円へと上昇トレンドは持続しよう。米経済成長率は15年3.5%、16年3.1%と堅調を保ち、FRB(米連邦準備制度理事会)は15年半ばごろから利上げを模索していく見込みだ。
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「米景気と日銀政策」でドル円は来年125円、再来年130円に
2014年12月6日号米景気堅調を主エンジン、アベノミクス下の質的量的金融緩和(QQE)を副エンジンとして、ドル円の上昇に弾みがつくと筆者は唱えてきた。数カ月前まで当欄の2015年末120円予想は「とっぴ」と見なされがちだった。
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米国の堅調な景気と緩やかな金利上昇で来年1ドル=120円
2014年11月8日号米国経済は来年も再来年も3%を超える成長となり、自律回復が続くだろう。欧州経済は、2年間の景気後退の後、今年0.7%、来年1.0%、再来年1.4%と、重たい足取りながらもプラス成長を見込む。
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1~2年内に1ドル=120円へ ドルと高金利通貨の選別買いを
2014年10月11日号ドル円は年内に112円、今後1~2年内に120円に達すると予想する。海外投機筋の円売りは、米国の強い経済指標と金利先高観から燃料補給され続けよう。
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「ドル円高く株肥ゆる」秋へ 2015~16年には120円も
2014年9月13日号再上昇の機が熟しつつあるドル円相場にとって、9~10月は今年最大の焦点と考えてきた。ドル円の上昇トレンドは2015~16年にかけて続き、最終的に120円へのオーバーシュート(行き過ぎ)もあり得るとみている。以下、円安持続を予想する根拠を列挙する。
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米金利上昇で秋に円安が再始動 1ドル=110円超が視界に
2014年8月9日号ドル円相場は歴史的な膠着を続けている。今年初からの高値と安値を中値で除した変動率は4.5%にすぎない。左のグラフで過去40年の各年間変動率と対比すると、今年の特異ぶりが際立つ。季節的に8月のドル円相場は薄商いで動きが鈍くなりがちだ。このまま夏休み明けまで、101~102円中心の膠着が続くかもしれない。
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世界経済はじわり成長加速へ ドル円は110円超へ反発
2014年7月12日号世界の経済成長は来年にかけて緩やかに加速するとみる。米国は、今年1~3月にひどい寒波で落ち込んだ後、3%を上回る成長軌道に戻りつつある。ユーロ圏は、南欧債務危機後の処理による圧迫下でも、1%強の成長を確保する公算だ。
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ドル円再上昇のより良い指針は 米国の5~10年物金利の上昇
2014年6月14日号ドル円は何カ月も100円台前半で膠着している。この気迷い相場をいつどのように脱するか、新たな動因は何か、市場の模索は続いている。当欄ではかねて、米国経済の堅調さを背景に金利先高観が醸成されるにつれ、ドル円相場は上昇に向かうと指摘してきた。特に米雇用統計はドル円相場の動きを読む最重要指標だった。FRB(米連邦準備制度理事会)が超金融緩和解除の道筋を決める材料として、失業率を前面に掲げたためだ。
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ドル円膠着相場続くも米景気 回復による先高観は変わらず
2014年5月17日号米国経済の堅調が続く限り、ドル円の上昇観に揺るぎはない。今年1~3月は、米国の経済指標が寒波で思いがけず下振れた。しかし天候という一時要因で米景気は腰折れするはずもない。春とともに米指標は反発し、5月は、ドル円の再上昇にどう弾みがつくか極めて重要な場面、と注目してきた。
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4月以降ドル円は105円超え 米雇用統計17.5万人超が鍵に
2014年4月12日号円相場を動かす次の材料は何か。外国人投資家の問い合わせはもっぱら、日本銀行の追加緩和、公的年金の株式や海外証券の買い増し、法人税減税、アベノミクスの成長戦略「第三の矢」、消費税増税と景気の先行きなど、日本の要因に関するものが多い。
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為替市場 透視眼鏡
17年まで続くドル高大サイクル 新興国市場の動揺は深刻化せず
2014年3月15日号ドル相場は2017年まで続く上昇サイクルに入った可能性がある。ドル相場を読む上で、4~5年の景気変動に沿ったサイクルと、それを複数回含む17年サイクルを注視してきた。
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為替市場 透視眼鏡
リスク通貨の回復は緩慢に進む 新興国不安はドル円買いの好機
2014年2月15日号米経済成長率は今年3.5%に加速し、新興国を含む世界経済もじわり明るさを増すだろう。ドル円はその上昇気流に乗って115円を目指すと予想する。しかし今年の円安は一本調子では進みそうもない。
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為替市場 透視眼鏡
ユーロ反落がドル高観を強化 14年末は1ドル=115円に
2014年1月18日号米国は順当に景気回復のペースを速めている。経済成長率は2014年3.2%、15年3.8%と加速し、為替市場では「強いドル」が中心テーマとなるだろう。米国、世界の経済に明かりが差すとき、日本では「異次元緩和」が効く。円安が進み、日本株が上昇し、日本の明るさが際立ってくる。ドル円相場は14年末115円、15年末120円と想定する。
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来年末のドル円は115円 強いドルと円売りが主テーマに
2013年12月14日号2014年、世界経済は明るさを増すだろう。牽引役は米国だ。バランスシート調整の暗雲が薄れ、住宅から雇用、消費へと晴れ間がつながり、3%超の成長を見込む。米国の回復は新興国の曇天にも薄明かりをもたらす。南欧債務問題に圧迫されるユーロ圏ですら景気後退を脱して、かろうじてプラス成長になる公算だ。
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米景気回復力を映すドル円相場 円安基調不変で早晩100円台へ
2013年11月16日号ドル円相場は半年近く90円台後半を中心に一進一退を続けている。昨年11月半ばからの半年間に約30%上昇した「安倍相場」は鳴りを潜めたかに見える。