記事一覧:特集10409

  • 特集 Part4
    【トルコ】 クルドへの弾圧を強化 オスマン化する現政権

    2016年02月13日号  

    東はアジア、西は欧州と隣接しており、地政学的な問題が多そうなトルコ。しかし、彼らが抱える最大の懸念は、実は国内のクルド人問題だ。クルド人は「独自国家を持たない世界最大の民族」(人口は2500万~3000万人)といわれ、トルコ、シリア、イラクにまたがる自治区を形成し、独立国家の樹立を目指している。

  • 特集 Part4
    【ロシア】 冷戦後の経済を支える東方重視の“販売戦略”

    2016年02月13日号  

    歴史を振り返ってみれば、とにかくロシアという国は、凍らない港(不凍港)を求めて、南方へと進むことが最大の目的だった。これは、ロシアにとっては当然の行動原理だが、国境を接する国々にとっては「いかにして阻止するか」が問題となった。

  • 特集 Part4
    【ドイツ】 経済・政治で独り勝ち 指導力試されるEUの盟主

    2016年02月13日号  

    フランスの歴史人口学者・エマニュエル・トッド氏は著書『「ドイツ帝国」が世界を破滅させる』(文春新書)で、「『ドイツ帝国』は最初のうちもっぱら経済的だったが、今日ではすでに政治的なものになっている」と指摘している。

  • 特集 Part4
    【フランス】 昔も今も国益を左右する東に立ちふさがるドイツ

    2016年02月13日号  

    昔も今も、フランスにとっては“ドイツを増長させないこと”が国益にかなう。いかにドイツの手足を縛るかが問題だった。フランスと国境を接するドイツは、神聖ローマ帝国(962~1806年)の時代から領土拡張を繰り返してきた。第2次世界大戦中には、ナチス・ドイツが欧州全域を支配する手前まで行く。この記憶は、欧州のトラウマである。

  • 特集 Part4
    【英国】 EU離脱が引き金に 連合王国“解体”の足音

    2016年02月13日号  

    英国は島国でアイルランド以外の国と接していないため、地政学上のリスクが少ない。むしろ英国は、国内でEU(欧州連合)離脱をめぐる問題を抱える。英国は2017年末までにEU離脱の是非を問う国民投票を実施する予定だが、仮にここで離脱が決定した場合、連合王国“解体”の可能性が浮上しているのだ。

  • 特集 Part4
    【米国】 シェール革命で脱中東 「世界の警察」を辞めた理由

    2016年02月13日号  

    「米国は世界の警察官ではない」──。2013年9月10日、テレビ演説の場で、バラク・オバマ米大統領はこう宣言した。11年にイラクから米軍を完全撤退させ、世界秩序維持の監視役から手を引いた米国だが、そもそも、なぜこれまで「世界の警察」を続けていられたのだろうか。

  • 特集 Part4
    地図を通して理解する 国ごとの世界観と行動原理

    2016年02月13日号  

    一国の地理を把握すれば、その国の外交政策が理解できる──。19世紀前半のフランス初代皇帝、ナポレオン・ボナパルトの名言だ。フランス革命後の混乱を収拾し、わずかな期間でヨーロッパ大陸の大半を勢力下に置いたナポレオンの力の源泉は、その地政学的な洞察力にあった。

  • 特集 Part4
    【イスラエル】 周囲を囲むイスラム勢力 弱まる米国の後ろ盾

    2016年02月13日号  

    3000年前はユダヤ人が治めていたイスラエル地域。歴史の流れの中でユダヤ人(ユダヤ教徒)たちはこの地を追われ、16世紀のオスマン帝国以降は、イスラム教徒の住む地になっていた。第1次世界大戦時、英国がユダヤ人とアラブ人の両方に、この地での独立国家樹立を餌に戦争への協力を持ち掛けた「三枚舌外交」が、現在まで続く対立の原因だ。

  • 特集 Part3
    出口治明(ライフネット生命保険会長兼CEO)インタビュー

    2016年02月13日号  

    今や必須教養となりつつある地政学だが、何から始めればいいのか分からない人も多いだろう。ビジネス界きっての教養人であるライフネット生命の出口治明会長に、そのこつを教えてもらった。

定期購読キャンペーン

記者の目

  • 編集委員 藤田章夫

    新NISAを追い風にする保険業界のしたたかさ

     新NISAが1月からスタートし、保険の販売には逆風かな?と思っていたら、「むしろ追い風になっていますよ」との声が多数。
     資産運用の相談に来た人に、「投資信託は資産が減ることもありますが、変額保険の死亡保険金額には最低保証があります」と言えば、「保険の方がいいか」となるようです。
     本来は、資産を運用したいのか保障が欲しいのか、目的に応じて使い分けたいところですが、これがかなり難しい。
     そこで、保険ジャーナリストの森田直子さんとファイナンシャルプランナーの風呂内亜矢さんに、保険と運用それぞれの立場から対談を行っていただきました。面白過ぎて、対談時間はあっという間に過ぎました。ぜひご一読ください。

  • 副編集長 名古屋和希

    “予定調和”の買収は今後減少?

     第一生命ホールディングスが3月に福利厚生代行のベネフィット・ワンを買収しました。この買収劇は異例の展開をたどりました。
     先に買収を表明したのは医療情報サイト運営のエムスリーでした。そこに第一生命が参戦したのです。結局、エムスリーよりも好条件を提示した第一生命が買収戦を制しました。大企業による対抗的な買収は極めて珍しいものです。
     従来、事業会社はイメージ悪化などを恐れ、「敵対的」な買収を控えてきました。ただ、近年はルール整備などを背景に「同意なき買収」が広がる機運が出ています。買収が活発になれば、企業・業界の新陳代謝も促せます。今後、“予定調和”の買収は減っていくかもしれません。

最新号の案内24年4月27日・5月4日合併特大号

表紙

特集保険vs新NISA 今「契約したい保険」は? 生保商品ベスト&ワーストランキング

保険とNISA、どちらに資金を振り向けるべきか──。新NISAをきっかけに投資熱が高まる中、多くの人が抱える悩みだ。そこで保険とNISAで迷ったときの考え方や保険の見直し方、保険のプロ29人が辛口採点した生命保険商品ランキングを、業界の深部…

特集2変局 岐路に立つNHK

NHKが大きな岐路に立たされている。今国会で放送法改正案が可決されれば、ネット視聴も受信料徴収の対象となる。一方で、今後、NHKの受信料収入は人口減やテレビ離れを背景に先細る可能性が高い。職員数1万人を誇る巨大公共放送機関は、「みなさまのN…