記事一覧:特集10409

  • 特集 Part1
    消えるのはソニーか? 延命経営か?

    2014年04月26日号  

    「いやあ、この既視感は、半端じゃないですね……」。ソニー本社の2階には、決算会見などに使うための大ホールがある。大きなイベントが開かれると、100人を優に超えるメディアの記者やカメラマン、証券アナリストなどが押し掛ける。その会場で最近、やたらと漏れ聞こえる言葉がある。それが冒頭の「既視感(デジャブ)」だ。

  • 特集 Part3
    【図2-5】 居座り派vs改革派 経営中枢全人脈

    2014年04月26日号  

    2月下旬、グランドプリンスホテル高輪(東京都港区)で行われたソニーOB、蓑宮武夫氏の古希(70歳)のお祝いの席上でのこと。「慰めてくれよな」と知人らに声を掛けながら会場内を歩いていたのは、ソニーの上級幹部、斎藤端EVPだ。

  • 特集 Part3
    後追いする“モルモット” 明暗分かれたソニーとパナ

    2014年04月26日号  

    「パナソニックに学ぶべきことは多い」。一昔前ではあり得なかった企業の名前が、ソニー経営陣の口からポツポツと漏れ始めている。かつてソニーは、“モルモット”と評された。戦後すぐに誕生したベンチャー企業だったソニーは、貴重な資金を使って人と技術、時間をつぎ込んで革新的な製品を生み出してきた。ところが、ソニーの成功を見届けると、すぐに大企業が似たような製品と潤沢な資金で参入し、市場を席巻してしまうということが続いた。

  • 特集 Part2
    【Column】 人材流出で電池事業が弱体化 売却めぐり方針も二転三転

    2014年04月26日号  

    「未来のウエアラブル端末にとっても、ソニーのバッテリーは中核的な部品になる」 今年に入ってから、平井一夫CEOは電池事業がいかにソニーに大切なビジネスかを社内外に説いて回っている。その論理はシンプルだ。看板商品のスマートフォンをはじめ、新たに注目されるウエアラブル端末には、今後もより優れた電池技術が必要になる。だから、これはぜひ社内でやろうというのだ。

  • 特集 Part2
    1兆円を生む“錬金術”の頓挫 ソニー生命吸収計画の全内幕

    2014年04月26日号  

    「金融庁にソニーを狙い撃ちされた」。2013年12月10日、金融庁が公表したあるペーパーをめぐって、本来であれば何の関係もないはずのエレクトロニクス企業、ソニーの経営中枢に静かに波紋が広がっていった。問題となったのは、「保険会社向けの総合的な監督指針」と題された、本編だけで72ページに及ぶ長文の資料。ソニーのごく限られた経営中枢幹部は、そこに書かれた一つ一つの項目が持つ意味と、ソニーに与える破壊力を正確に読み取った。

  • 特集 Part2
    米国直営20店舗も一斉閉店 VAIO撤退で広がる悲劇

    2014年04月26日号  

    液晶テレビとカメラは50%オフ、スマートフォンは50%オフ、CDや映画ソフトは80%オフになります──。ソニーは2月、不振が続いているエレクトロニクス事業の販売コストを圧縮するための施策として、米国に展開している直営店「ソニーストア」31店舗のうち、年末までに3分の2に当たる20店舗を一斉閉店すると発表。店頭は閉店セールで染まっている。

  • 特集 Part2
    エレキの赤字穴埋めに消える ソニー創業の地と保有資産

    2014年04月26日号  

    喉から手が出るほど欲しいが、手が出せない──。世にも奇妙な出物が今から1年ほど前、不動産業界関係者たちの眼前に突如現れた。それは東京都のJR大崎駅から歩いて数分の好立地にある、築2年の25階建て高層オフィスビルだ。1000億円近い価値が見込まれる優良物件だが、不動産投資信託などの関係者がためらったのは、二つの謎があったからだ。

  • 特集 Part2
    【Column】 ソネットに巨額の“埋蔵金” 1600億円捻出の真相

    2014年04月26日号  

    子会社に眠っている“埋蔵金”を掘り起こせれば、建前は何でもいいじゃないか──。2012年度、平井体制1年目の黒字化を支えたのが、インターネットプロバイダ事業などを運営している子会社のソネットだったことを否定できる人はいない。

  • 特集 Part2
    井原勝美(ソニーフィナンシャルホールディングス社長)インタビュー

    2014年04月26日号  

    ソニーフィナンシャルホールディングス(SFH)は、部分的な上場をしています。それが認められたのは、ソニーとSFHの各事業は関係がほとんどなく、独立しているからだと思います。一般に親子上場は反対論が多いのですが、独立性があるために認められたのでしょう。

  • 特集
    ソニー消滅!!

    2014年04月26日号  

    ソニーを変える、ソニーは変わる──。2012年4月、ソニーのトップに就任した平井一夫CEOは、混迷する名門企業の復活を誓った。あれから2年。そこには延々と業績の下方修正を続けながら、資産売却で食いつなぐ姿があった。本当に変わるべきは“延命経営”ではないか。その実態に迫る。

  • 特集 Part3
    平井一夫(ソニー取締役、代表執行役社長兼CEO)インタビュー

    2014年04月26日号  

    今期、社長就任3年目となる平井一夫CEO。当初の経営目標達成は見込みゼロで、資産売却や事業方針をめぐり二転三転が続く。トップとしての経営責任を聞いた。

  • 特集 Part4
    鈴木智行(ソニー執行役EVP(コーポレートR&D・デバイス事業担当))インタビュー

    2014年04月26日号  

    なぜ、ソニーのイメージセンサーが世界トップの座を保てるのか。それは現場で働いているエンジニアたちの圧倒的な「質」と「量」があるからだ。社内には1000人近いエンジニアが半導体事業に貢献している。かつて長崎県で「セル」という高性能なチップを製造していたころに加わった、東芝やIBM出身の素晴らしい技術者たちも活躍している。

  • 特集 Part4
    【Column】 世界最高の「電子の目」で アップル向けも倍増

    2014年04月26日号  

    4月8日、山形県鶴岡市の山形テクノロジーセンター。半導体大手ルネサスエレクトロニクスから買収し、ソニーの看板に付け替えられたばかりの工場の開所式で、モバイルイメージング事業部の清水照士事業部長の表情は自信に満ち溢れていた。

  • 特集 Part4
    現場レポート! “ソニーの遺伝子”が 生み出すイノベーション

    2014年04月26日号  

    ソニーという社名の由来は「音」にある。かつて創業者の盛田昭夫氏らがラテン語で音を意味する「SONUS」と、英語で小さな坊やを意味する「SONNY」から考えた造語だ。その文字通り、ソニーがテープレコーダーからウォークマンまで、数々の音響機器を生んできたのはあまりにも有名な話だ。

  • 特集 Part4
    【Column】 スマホ事業はギャンブル!? 収益多様化が安定の鍵

    2014年04月26日号  

    「モバイルはもう一段の成長が欲しいが、半面、リスクは高い」 2月7日、社内の管理職を集めたミーティングの席で、吉田憲一郎EVPが今後の事業戦略について語ったときのこと。スマートフォンビジネスについて触れた一言は、これまで成長ドライバーともてはやされてきたモバイル事業の戦略修正につながるのではと注目を集めている。

  • 特集 Part4
    【Column】 銀行の免許ください! 異端児たちの創業物語

    2014年04月26日号  

    「あの~、銀行を作りたいんですけど……」 ある日、銀行にも役所にも勤めたことのないメガネを掛けた男性が、ふらりと金融監督庁(当時)の窓口を訪ねては、すっとんきょうな質問をして事務員たちを困惑させる──。

  • 特集 Part4
    未来志向に生まれ変わるか 「異色コンビ」が挑む本社改革

    2014年04月26日号  

    4月1日、ソニー本社に二つの新しい風が吹き込んできた。一つは約350人に上る新入社員たちが、ソニーグループに入ってくること。そしてもう一つが、本社20階の経営中枢で、これまでとは毛色の違う幹部2人が本格的に“始動”することだった。

  • 特集 Part5
    “ヤメソニー”が語り継ぐ ものづくりの魂

    2014年04月26日号  

    「次世代の映像は、脳が感じる『情景』を映し出し、それが人の次の行動を決めていくものだ」こう話すのはI3(アイキューブド)研究所社長の近藤哲二郎氏。つまり、人間の脳が映し出された映像を現実のものと感じてしまうほど高精細なものが、次世代の映像だということだ。

定期購読キャンペーン

記者の目

  • 編集部 田中唯翔

    とにかく動く、がモットーです

     初めまして。今年の4月に新卒入社した、記者の田中です。特集の「物流大戦」は読んでいただけたでしょうか。実はこれが、私にとって初めて参加した特集となりました。入社して半年、やっと自分の記事が雑誌に載ったと、内心安堵しています。
     去年の今頃も締め切りに追われていました。学生最後の難関、卒業論文です。大学では渋谷とメディアの関係性について研究していましたが、縁があったのか、今では神宮前の出版社で働いています。
     先を見据えて、縁をつくることはできません。しかし自分から動かなければ、何事も始まらない。これは記者の仕事も同じだと、日々実感しております。
     とにかく動く、をモットーに頑張る所存です。

  • 副編集長 大矢博之

    自動運転の普及を阻む、物流現場の人件費“安過ぎ”問題

    「昔は人間が車を運転していた野蛮な時代がありました。未来の常識はきっとこう変わりますよ」
     大手自動車メーカーで自動運転の開発に取り組む技術者が、以前取材に語った言葉です。交通事故で親族を亡くした彼は、人的ミスのない自動運転ならば、「交通事故死ゼロの世界を実現できる」と力説していました。そして自動運転の実用化が早そうな領域として話題になったのは、物流拠点間の長距離輸送。走行ルートが決まっている上に、長時間走行で運転手の負荷が大きいことが理由でした。
     特集では、日本の人件費が安過ぎることが、物流現場の省人化を阻む課題だと指摘されています。自動運転など次世代技術の普及に、賃上げ環境は欠かせません。

最新号の案内2024年10月26日号

表紙

特集物流大戦

物流業界が大再編時代に突入した。トラックドライバーの残業時間が制限される「2024年問題」に対応し切れない中小事業者の倒産や事業譲渡が増え、ヤマトホールディングスやSGホールディングスなど上場大手もM&Aで生き残りを懸ける。その一方で、自前…

特集2米大統領選と経済・株

11月5日の米大統領選挙で、共和党のドナルド・トランプ前大統領と民主党のカマラ・ハリス副大統領の勝者が決まる。両者の主張は正反対で、どちらが勝利するかで米国や日本の未来は激変する。「もしトラ」「もしハリ」で経済・株・為替はどう動くのか、誰が…