記事一覧:伊藤元重の日本経済「創造的破壊」論19件
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伊藤元重の日本経済「創造的破壊」論
【最終回】 新政権が直面する「3つの難問」と 再生のカギを握る国内産業のイノベーション
2013年1月7日新政権の課題はマクロ政策、成長政策、財政健全化政策の三つをいかに調整していくかだ。さらに、GDPの大宗を占める国内サービス産業のイノベーションこそが、日本経済活性化のカギを握っている。
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伊藤元重の日本経済「創造的破壊」論
「財政ブラックホール」に吸い込まれる貯蓄 この貯蓄を「将来への投資」に振り向けよ
2012年12月17日日本には潤沢な貯蓄があるが、大半は財政赤字というブラックホールに吸い込まれている。貯蓄率が低下に向かう今、この状況を打破して将来に向けた投資にを振り向けないと、日本は衰退してくばかりだ。
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伊藤元重の日本経済「創造的破壊」論
問題は農業のみにあらず。時代に遅れた 各種制度の「内なる国際化」を進めよ!
2012年11月26日新聞社のアンケートによると、農業者のなかにもTPP参加に賛成の人が意外に多い。彼らはプロの専業農家が中心だ。日本農業の競争力をダメにするのは、兼業農家をも保護する今の農政であり、TPPでないのだ。
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伊藤元重の日本経済「創造的破壊」論
「TPP」が日本の農業をダメにするのではない! 「いまの農政」こそが日本の農業をダメにする
2012年11月19日新聞社のアンケートによると、農業者のなかにもTPP参加に賛成の人が意外に多い。彼らはプロの専業農家が中心だ。日本農業の競争力をダメにするのは、兼業農家をも保護する今の農政であり、TPPでないのだ。
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伊藤元重の日本経済「創造的破壊」論
TPPを経済面だけで判断してはならない! 政治的・社会的な意義まで含めて考えることが重要
2012年11月12日地域貿易協定は経済分野での協力を目指したものであるが、現実的には多くが政治外交的な意図を含んだものであり、経済を超えて政治や社会などに幅広い影響を及ぼす存在だ。日本が取り組んでいるTPPもその例外ではない。経済問題に限定したナイーブな捉え方をしてはいけない。
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伊藤元重の日本経済「創造的破壊」論
日本の参加で世界GDPの40%を占めるTPP ますます重要性が高まる地域貿易協定
2012年11月5日いまや世界のどこに行っても、地域貿易協定の交渉が行われている。ただ、世界の通商交渉はWTO中心の多国間交渉から、2国間そして地域の交渉へと比重が移っている。「ゲームのルール」が変ったのである。
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伊藤元重の日本経済「創造的破壊」論
利害関係が絡みあうTPP問題の解決には 「政治的アントレプレナーシップ」が不可欠
2012年10月29日TPPの交渉参加の是非は日本中で大きな論戦となった。賛成派の声が小さく、反対派の声が大きいのはなぜか。TPPの推進には、政治的アントレプレナー(起業家)とも呼ぶべき能力を、政治家が発揮する必要がある。
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伊藤元重の日本経済「創造的破壊」論
「農村人口の減少」という創造的破壊で 地域経済の空洞化は克服できる
2012年10月15日マクロ経済的には空洞化は起きにくくても、地方では空洞化が起きている。だが、空洞化によって農村人口が減ることが、日本の農業の活性化につながる。逆説的だが、これこそが日本農業活性化の鍵を握っている。
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伊藤元重の日本経済「創造的破壊」論
日本企業にとって最大のチャンス! アジアの消費ブームを「内需」として取り込め
2012年10月9日日本の消費財メーカーにとって、アジアの消費ブームは大きなチャンスだ。 厳しい消費者の目で鍛えられた日本の消費財はアジアで競争力がある。ブームはサービスの分野にまで広がっており、日本企業の進出も活発化ししている。
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伊藤元重の日本経済「創造的破壊」論
「企業の海外展開が増えると 日本が空洞化する」という勘違い
2012年9月24日日本企業の海外生産が進むほど、産業の空洞化が起こるという説は本当だろうか。実際には、海外生産製品に含まれる日本製品の価値比率は思ったより高いし、グローバル活動の活発な企業ほど、国内の雇用にもより貢献している。
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伊藤元重の日本経済「創造的破壊」論
今後10年で10億人増!激増するアジアの 中間所得層こそ日本経済成長のカギ
2012年9月18日アジアの急成長で日本の主要な貿易相手国は大きく変化した。成長するアジアを日本の内需ととらえれば、日本の将来は明るい。重要なことは、アジアの成長をうまく日本経済の活力に取り込むために、日本自身が大きく変化しなくてはいけないということだ。
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伊藤元重の日本経済「創造的破壊」論
米国の巨額赤字と中国の巨額黒字がもたらす 「グローバル・インバランス」の危うさ
2012年9月10日リーマンショックまで、世界経済は米国の巨額赤字を中国の巨額黒字がファイナンスという構図で回っていた。ショック後この構図はどのように変化したのか。グローバル・インバランス=世界全体の需給バランスがどのような形で調整されていくのかという問題として考えてみよう。
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伊藤元重の日本経済「創造的破壊」論
中国はバブル抑制に不可欠な 「人民元の自由化」を実現できるか
2012年9月3日中国は、長期的には人民元を自由化していくことの重要性を認めつつ、当面は時間をかけた自分のペースでの自由化を進める意思を示してきた。今回は人民元を巡る動きを通して中国経済の変化について論じてみたい。
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伊藤元重の日本経済「創造的破壊」論
中国は「中所得国の罠」に陥らず 一人当たりGDP=1万ドルを実現できるか
2012年8月27日中国がこのまま成長を続けて、先進国の仲間入りをするのか、それとも「中所得国の罠」に陥って成長が鈍化するのかは、多くの人々の最大関心事だ。中国経済が輸出だけで伸びていく時代が終わったいま、同国経済がどのようなジレンマに直面しているかを検証してみよう。
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伊藤元重の日本経済「創造的破壊」論
欧州危機から何を学ぶか(1) 国債暴落が招く「危機の伝染効果」
2012年8月6日欧州で起きている財政危機から、私たちは多くの教訓を得ることができる。欧州危機を対岸の火事として見るのではなく、日本に置き換えて考える必要があるのだ。最大の教訓は、起きてしまった財政危機を止めるのは難しいとういうことだ。
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伊藤元重の日本経済「創造的破壊」論
ユーロ危機の深層 「最適通貨圏」を形成できない欧州のジレンマ
2012年7月30日依然としてユーロ危機は終息していない。危機が発生した本質的な原因は何か。一言で表せば、欧州諸国が「最適通貨圏」の条件を満たしていないことにある。果たして、欧州は条件を満たす方向に向かうことができるだろうか。
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伊藤元重の日本経済「創造的破壊」論
「危機の時代」に突入した グローバル経済に何が必要か?
2012年7月23日リーマンショックを契機に「大いなる安定」の時代は終わりを告げた。世界経済はクラッシュを繰り返す「普通の時代」に戻ったと考えるべきだ。となれば安定のあとの危機をしっかり理解し、今後の改革に生かすことが重要である。
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伊藤元重の日本経済「創造的破壊」論
日本が「一人当たりGDP=6万ドル」の壁を 突破するために必要なこと
2012年7月17日いまの日本にとって重要なのは、GDP(国内総生産)を人口で割った「一人当たりGDP」である。それは4万ドル半ばで停滞している。成長の止まった中所得国に対して「中所得国の罠」という言葉が使われるが、同様に日本もある種の「罠」に陥っている。
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伊藤元重の日本経済「創造的破壊」論
10年後をにらめば消費増税は必然 長期トレンドを見ることの重要性
2012年7月9日一見複雑に見える経済や社会も、少し遠い先を見れば、きわめて単純であることが少なくない。長期的な視点をもってこそ、足下の多様な変化も正しく読み取れる。