記事一覧:Book Reviews 目利きのお気に入り419件
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東芝の第15代社長が放った強烈なる負のエネルギー
2018年1月13日号不正会計事件の“戦犯”として追われた東芝15代社長の会社員人生に大宅賞作家が迫ったのが『テヘランからきた男』。東京大学大学院で政治思想史を学んでいた青年は、恋人を追ってイランへ飛び、設立間もない東芝の現地法人に採用されます。
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常識が覆る起業失敗の理由 試行錯誤の末に得られた答え
2017年12月30日号「常識を疑え!」と頭突きを食らわせるような新刊が相次いでいます。まずは『ビジネスモデル症候群』。起業する人のほとんどが「ビジネスモデルの巧拙」にこだわっています。しかし著者は、「起業の失敗が繰り返されるのは、そのビジネスモデルの巧拙へのこだわりに他ならない」と喝破するのです。
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深く絡み合うネットとリアル 二つの世界を生きるための本
2017年12月23日号もはやインターネットとリアルの二つの世界は別のものではなく、ネットでの評価がリアルな世界での信用や経済的価値とも深く絡み合う状況になっています。『お金2.0』は、ビットコインに象徴される新しいお金の仕組みを解説した上で、新しい経済や日々の生活の変化について予測・解説しています。
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分かりやすい行動経済学入門 勇気をくれる名言と仕事の極意
2017年12月16日号2017年のノーベル経済学賞が、行動経済学のリチャード・セイラー教授に授与されて以来、お客さまからの問い合わせが増えました。セイラー教授の原著翻訳もありますが、グッドタイミングで刊行された行動経済学の入門書が『ヘンテコノミクス』です。
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パフォーマンスを上げる食事 生きる手段としての食事
2017年12月9日号今年は実用書なのにビジネス書として売れた本が多く、それらの本から浮かび上がってくるキーワードが「食事」や「身体づくり」です。『医者が教える食事術 最強の教科書』もしかりで、よく売れています。
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大河ドラマや自己啓発の大本 来年に向けたヒントを得る
2017年12月2日号今号は12月2日号。あっという間の師走。そして来年1月からはNHKの新大河ドラマ「西郷どん」が始まります。その原作が林真理子さんの『西郷(せご)どん!』。幕末から明治維新にかけての英雄小説は数多いですが、女性作家の目に彼らはどのように映るのか。
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ドイツ、デンマーク発 見逃してはならない個性派本
2017年11月25日号今回は一風変わった3作をご紹介します。まず『マッドジャーマンズ』。狂ったドイツ人(?)の話ではなくドイツへの移民物語で、かつ本書はコミックノベルになっています。旧東ドイツ時代に同じく社会主義国であったモザンビークから移住した人たちは、東西ドイツの統一により帰国を強要されたり、残るにしても厳しい条件が課せられました。
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反響呼んだユニクロ潜入ルポ バフェットの右腕による投資本
2017年11月18日号自著と週刊誌記事をめぐり、ユニクロのファーストリテイリングとの名誉毀損訴訟に勝訴した著者(直接の訴訟対象は出版社)による“告発第2弾”が、『ユニクロ潜入一年』。柳井正会長兼社長が経済誌で、「ユニクロをブラック企業と批判する人は、現場を見ていない」と語っているのを自らへの“招待状”と受け取った著者は、ユニクロ3店への潜入取材と、下請け工場である香港のNGO取材などを敢行します。
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仕事の魅力と夢に取り憑かれ闘い続ける者たちの記録
2017年11月11日号最近、語彙やメール表現などの関連本がよく売れていますが、『校閲記者の目』はちょっと毛色が違います。書き言葉における間違いと、「毎日新聞」の校閲記者たちによるその見抜き方が紹介されています。「あるある」の間違いから、「知らなかった……」の正しい使い方まで日本語の奥深さに驚かされます。同時に、「間違い許すまじ」と校閲に憑かれた人々の静かな情熱が伝わってきます。
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「ものづくりの力」を再定義 老舗足袋メーカーの物語に学ぶ
2017年11月4日号私事で恐縮ですが、11月にミステリー小説仕立てのマーケティング本を刊行します。その創作過程で思いを新たにしたのが、「コンテンツ主義の時代の到来」でした。真面目な商品を創造する力は、事業創造力と言い換えてもよく、これは書店の経営においても全てのスタッフに求められていると思います。
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創作の価値変化を映し出す 異色の著者たちの世界に学ぶ
2017年10月28日号ネット革命による表現活動の変化の一つに、創作者と鑑賞者の距離が縮まり、鑑賞者個人のために創作してくれているような連帯感の高まりがあります。異色の3人による創造の価値の変化を実感できる著作が出ています。
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深い言葉に感動の稲盛哲学講義 臆病から生まれるリーダー論
2017年10月21日号新刊が出るたびに、その経験と思考がたどり着いた、明快だが深い言葉に感動を覚える稲盛哲学。『活きる力』も、そうした言葉に満ちています。母校である鹿児島大学に開設された「稲盛アカデミー」の講演の再録を主にした編集。
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日本の戦後ファッション史 その革新性が失われた理由
2017年10月14日号『AMETORA』は、アイビー世代にはファッション文化の懐古史として、そうではない人たちにはファッション文化のグローバルな進化史として読めるノンフィクションです。戦勝国への憧れから石津謙介氏の「VAN」など希代のファッションムーブメントが創造され、これを「平凡パンチ」などの雑誌媒体が拡大します。
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なぜ広島にこだわったのか 革命家ゲバラが求めた平和
2017年10月7日号2017年は、チェ・ゲバラの没後50年。そのゲバラは、革命直後の1959年に、使節団の一員として来日し、予定になかった広島を訪問します。帰国後、「平和のために闘うならば広島を訪れることがなによりも大事だ」と訴え続け、その願いは03年のフィデル・カストロ議長の広島訪問へとつながり、キューバでは「HIROSHIMA」が広く知られているのだとか。
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プロによる働き方改革の軌跡 熟読したい大人の社会教科書
2017年9月30日号今年は「働き方改革」や「生産性」をテーマにした本が多く出ましたが、自分の問題として引き寄せるにはちょっと距離がある著作が多いように感じていました。しかし『アクセンチュア流 生産性を高める「働き方改革」』は違います。
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ヒットを予感させる売れ行き 不敵な思考法と生産性向上法
2017年9月23日号4歳になった上の娘が「習い事」を希望するようになっている身には、『子ども格差の経済学』は見過ごせません。格差研究の第一人者による塾や習い事についての最新データを基に、親や社会ができることを考えていきます。
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悲しみに暮れる中にあっても自らの力で考え抜く大切さ
2017年9月16日号休暇先で突然、愛する夫を失ったフェイスブックCOOのS・サンドバーグ氏。心理学者の助けを借りながら失意を克服して新たな歩みを始めます。その過程をつぶさにつづったのが『OPTION B』。彼女は、自分のやり方が同様の失意を抱えた人たちの特効薬になるものではない、と言います。
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スタッフのモチベーションと生産性を高めるための教本
2017年9月9日号私事ながら東京・池袋の商業施設WACCA内に天狼院書店池袋駅前店が開店しました。料理や旅行など女性を意識した専門書店で、南池袋、京都、福岡に次ぐ4店目となり、天狼院の組織づくりも急ピッチ。関連本を読みあさっています。
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世界に台頭する圧政指導者 正しくあらがうためのガイド
2017年9月2日号「忖度による服従は、熟慮もせずに新しい状況を受け入れてしまうことだ」。“モリ・カケ問題”についての論評ではありません。米国の気鋭の歴史家が、世界に台頭する圧政指導者に正しく抗するための20の方法をガイドする『暴政』にある一節です。
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売るヒントが詰まった回顧録 お客をつかむ意表を突く一言
2017年8月26日号ジャパネットたかた創業者の回顧録『伝えることから始めよう』は、著者の真面目でひたむきな人柄に共感が広がり、売れ行きも好調です。しかし販売リテラシーについての著作として読むと、ここには小売りの全てが凝縮されているようで、また味わいが違います。