記事一覧:異論毒舌「丸の内日記」=生涯一記者の遠吠え=118件
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異論毒舌「丸の内日記」=生涯一記者の遠吠え=
出雲大社のダウンサイジングに学べ
2014年12月1日出雲大社(島根県出雲市)の境内には巨大な建造物が多く、人間が大きなモノに憧れたり、畏れたりしてきた歴史が刻み込まれている。江戸時代に松江藩主の松平宗衍(まつだいら・むねのぶ)が造営した現在の本殿は高さ24メートルもあり、参拝者を圧倒する迫力がある。
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異論毒舌「丸の内日記」=生涯一記者の遠吠え=
だれも「勝者」になれない大義なき衆院選
2014年11月25日安倍晋三首相が「大義なき」衆院解散に踏み切り、12月14日投票に向けて選挙戦が事実上スタートした。衆院選は約700億円もの血税が投じられる最大の権力闘争だが、今回はだれも「勝者」になれない不毛な戦いになり、国民の政治不信が一層高まるだけの結果になるのではないか。
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異論毒舌「丸の内日記」=生涯一記者の遠吠え=
こんな衆院解散・総選挙を許してよいのか
2014年11月17日永田町で解散風が吹き荒れ始めた。現政権の“機関紙”というべき読売新聞によると、安倍晋三首相は来年10月の消費税再増税の先送りを争点とした上で、衆院解散・総選挙に踏み切る方向で検討しているという。何ともムシのよい話だが、自民党の議席減を最小限に抑えるという意味では妙手と言わざるを得ない。
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異論毒舌「丸の内日記」=生涯一記者の遠吠え=
株式市場の太鼓持ちに成り下がる日銀
2014年11月10日父が愛読者だったから、物心ついた時には朝日新聞が食卓にあった。以来、半世紀にわたり同紙を宅配購読している。目が朝日の活字に慣れているため、他紙より読みやすく感じる。ただし論調には必ずしも同意しないし、経済ニュースも貧弱なのだが、それでも日本国内では質の高い新聞だと思う。これまで付き合ってきた記者にも優秀な人材が多い。
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朝日の危機は新聞全体の危機
2014年11月4日父が愛読者だったから、物心ついた時には朝日新聞が食卓にあった。以来、半世紀にわたり同紙を宅配購読している。目が朝日の活字に慣れているため、他紙より読みやすく感じる。ただし論調には必ずしも同意しないし、経済ニュースも貧弱なのだが、それでも日本国内では質の高い新聞だと思う。これまで付き合ってきた記者にも優秀な人材が多い。
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異論毒舌「丸の内日記」=生涯一記者の遠吠え=
なぜ政治資金はザル監査?
2014年10月27日「政治とカネ」の問題で辞任する大臣や失脚する政治家が後を絶たない。小渕優子前経産相の場合、後援者を集めた「観劇ツアー」の収支が政治資金収支報告書に正確に記載されていなかった。このほか、県外支援者への贈答用として、ネギや化粧品、ベビー用品などを政治資金で購入していたという。
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東京砂漠のど真ん中にあるオアシス
2014年10月20日東京・新橋は都心にありながら、昭和の濃い匂いが漂う。海側の汐留口は高層ビルが立ち並ぶ近代的な街に変貌を遂げたが、反対側の烏森口は昔ながらの飲食店が密集する。駅前に静態保存されているSLと並んで、11階建ての雑居ビル「ニュー新橋ビル」はそのシンボル的な存在である。
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「ならでは」認識だから女性が活躍できない
2014年10月14日男もすなる日記といふものを、女もしてみむとてするなり。それの年の師走の二十日あまり一日の日の戌(いぬ)の時に門出す。そのよしいささかものに書きつく。(男も書くという日記というものを、女である自分もやってみようと思い書いてみる。ある年12月21日の午後7~9時ごろ門出をする。そのことを少し書きつける。)
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「異次元緩和」から撤退を検討すべき時期
2014年10月6日日銀が昨年4月、異次元金融緩和の導入で実現を約束した「2年程度で2%物価上昇」という物価目標は、実現がますます危うくなっている。このため、市場では年内にも日銀が追加緩和に踏み切るとの観測が台頭しているが、果たしてそうだろうか。「べき論」で言えばやるべきではないし、そもそも異次元金融緩和の「賞味期限」は切れており、「勇気ある撤退」の検討に入るべき時期ではないかと思う。
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定義が曖昧になる「国家」という存在
2014年9月29日スコットランドの英国からの独立の是非を問う住民投票は、「国家とは何か」という古くて新しい命題を世界中の人々に突きつけた。最終的に否決されたとはいえ、45%の住民が独立に賛成した事実は重い。英国の苦悩が解消されたわけではなく、統一国家の維持に向けて一層の努力とコストが求められる。世界各地の地域独立運動にも影響が及ぶだろう。
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中国経済減速、その次にやって来る事態
2014年9月22日中国経済の先行きが一段と不透明感を増してきた。生産関連の経済指標は軒並み振るわず、2014年の実質GDP(国内総生産)成長率は国家目標の7.5%に届かない可能性が強い。中国の8月の工業生産はショッキングな内容だった。前年同月比6.9%増にとどまり、リーマン・ショック直後の2008年12月以来の低い伸びになったからだ。
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人口5倍の署名で実現する大河ドラマ
2014年9月16日来年の事を言えば鬼が笑う。再来年の事なら大笑いかもしれないが、長野県上田市では今、2016年に始まるテレビドラマの話題で持ち切り。NHKが大河ドラマの第55作として、「真田丸」を制作するからだ。上田は真田一族ゆかりの地であり、人口16万人弱の静かな城下町が観光特需を取り込もうと熱くなっている。
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イエスマンで固める安倍流人事
2014年9月8日何とも新鮮味のない内閣改造・自民党役員人事である。安倍政権の要の菅義偉官房長官のほか、麻生太郎副総理兼財務相や岸田文雄外相、甘利明経済財政担当相らが軒並み留任。唯一の見所だった安倍晋三首相VS石破茂幹事長のバトルも首相が完勝を収め、しかも早々に決着してしまったからだ。
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塾に通わないと大学に入れない奇妙な国
2014年9月1日かつては予備校の代名詞的な存在だった、代々木ゼミナール(運営・高宮学園)が大規模なリストラ計画を発表した。全国27校舎を7つに集約し、主な全国模擬試験も廃止する。少子化で大学受験浪人生が3分の1にまで激減し、ライバル予備校は現役生に照準を移していたのに、代ゼミは浪人生主体のままで後れを取った。
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「不公平政策」が人口減の自治体を救う!?
2014年8月25日経済の高度化に伴い、消費の比重はモノからサービスへ移っていく。衣食住が満たされれば、ヒトはそれ以外の「楽しみ」にカネを使うようになるからだ。その代表が観光である。未曽有の人口減少時代を迎え、政府は訪日外国人2000万人を目標に掲げ、全国の自治体が国内外からの観光客を奪い合う。
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中国はいつまで一党独裁を維持できるのか
2014年8月18日2000年以上前のイソップ寓話が今なお輝きを失わない。短いストーリーに散りばめられる鋭い洞察を、読者が時空を超えて自由に解釈できるからだ。強い者が弱い者を圧倒して利益を独占する「ライオンの分け前」の寓話は、「Lion’s Share」(=甘い汁を吸う)という英語のイディオムの語源である。
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政党交付金を廃止したらどうか
2014年8月11日それにしても、このM社はどうしようもない。K社長に指導力がなく、将来展望が開けないのだ。5年前にM社は、半世紀にわたり市場を独占していた最大手のJ社を撃破し、トップシェアを奪取したが、今やその面影は全くない。2年前にJ社が再び市場を掌握すると、M社の業績は坂道を転げ落ちるように悪化している。
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「食うか食われるか」の外食産業
2014年7月28日中国・上海のテレビ局が潜入取材を敢行したという、食肉加工工場の映像をニュース番組で見た。青カビのようなものが全面に付着した塊は、ハンバーガーに使う牛肉のブロックだという。何を食わされているのか、全く分からない時代である。
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原子力規制委に存在価値はあるのか
2014年7月22日霞が関は人事の季節。万人が納得する人事はあり得ず、毎年悲喜こもごもである。鳴り物入りで発足した内閣人事局がどう影響するのか注目していたが、キャリア官僚の内部秩序が概ね守られる結果となった。ただし、「最強官庁」を自他ともに認める財務省(旧大蔵省)の人事では、「政治主導」が影を落としている。
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次官3人?花の79年組、割食う80年組
2014年7月14日霞が関は人事の季節。万人が納得する人事はあり得ず、毎年悲喜こもごもである。鳴り物入りで発足した内閣人事局がどう影響するのか注目していたが、キャリア官僚の内部秩序が概ね守られる結果となった。ただし、「最強官庁」を自他ともに認める財務省(旧大蔵省)の人事では、「政治主導」が影を落としている。