記事一覧:マーケット・人物2504

  • 【from 中国】SCブームの中国 差別化のヒントは日本の「心消費」に

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    【from 中国】 SCブームの中国 差別化のヒントは日本の「心消費」に

    2013年9月14日号  

    中国のショッピングセンター(以下、SC)が急増している。2011年末時点で全国に2812あったSCは毎年300近く増加、15年には4000に達するとみられている。12年1月時点において世界中で建設中のSCの面積の半分を中国が占めており、面積の大きい上位18都市のうち実に12が中国の都市だ。トップ2の天津、瀋陽はそれぞれ200万平方メートルを超えている。ここまで爆発的に増えていくと空室率が気になるが、12年の北京や上海などの一線都市における空室率は8.4%、二線都市(一線都市に次ぐ規模の都市)では10.5%と、いずれも警戒ラインといわれる6%を超えている。

  • 【from 欧州】販売減で値引き競争 欧州自動車市場にユーロ危機の爪痕

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    【from 欧州】 販売減で値引き競争 欧州自動車市場にユーロ危機の爪痕

    2013年9月14日号  

    欧州の自動車業界がユーロ危機によって深刻な打撃を受けていることが、欧州自動車工業連合会(ACEA)の統計から明らかになった。ACEAの発表によると、欧州で今年6月の1カ月間に新たに登録された乗用車の台数は、約113万4000台。前年同月比で5.6%減少した。6月の登録台数としては、過去10年間で最低の水準である。

  • 【from 米国】注目のFRB議長人事 下馬評は“政治力”のサマーズ氏が有力

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    【from 米国】 注目のFRB議長人事 下馬評は“政治力”のサマーズ氏が有力

    2013年9月7日号  

    誰が就任するのか? ウォール街で最もホットな話題は、オバマ米大統領が今秋にも発表するとされる、米連邦準備制度理事会(FRB)の次期議長人事である。ベン・バーナンキ議長の任期が切れる来年1月末以降の議長ポストを競っているのは、2人の大物経済学者。クリントン政権時代に財務長官を務めたラリー・サマーズ氏とジャネット・イエレンFRB副議長だ。

  • 村山 滋(川崎重工業社長)

    短答直入
    村山 滋(川崎重工業社長)

    2013年9月7日号  

    4月22日に勃発した「三井造船との経営統合」は、川崎重工の社内クーデターにより、破談に至った。一連の騒動の渦中で新社長に就任した村山社長が胸中を明かした。

  • 直近米国との連動性が高まるも長期金利0.7%割れは持続せず

    金利市場 透視眼鏡
    直近米国との連動性が高まるも 長期金利0.7%割れは持続せず

    2013年9月7日号  

    5月22日のバーナンキFRB(米連邦準備制度理事会)議長の議会証言以降、米国の金融政策が市場の最大の関心事となっている。米国債市場では6月、7月のFOMC(米連邦公開市場委員会)を経て、資産買い入れ政策の年内縮小開始の可能性が高まったことで長期金利の上昇傾向が強まり、10年国債利回りは3%近くにまで上昇した。

  • 高齢者の巨額金融資産 世代間格差はいずれ「世代内」の格差に

    数字は語る
    高齢者の巨額金融資産 世代間格差はいずれ「世代内」の格差に

    2013年9月7日号  

    今回の「数字」を見て、政府の債務残高を思い浮かべた方もいるかもしれない。政府(国)の債務残高は2013年6月末で1009兆円と、1000兆円を突破した。今回着目する「数字」は、高齢者の保有する金融資産の残高だが、これは奇しくも政府の債務残高の水準とほぼ一致している。これがどういうことを意味するのか、考えてみよう。

  • 上海に超巨大モールが出現膨張し続ける中国バブル

    金融市場 異論百出
    上海に超巨大モールが出現 膨張し続ける中国バブル

    2013年9月7日号  

    東京の駅の売店で売られている夕刊の見出しを見ていると、中国経済はこの1年の間にすでに数十回破綻したかのような印象を受ける。だが実際はバブルは破裂していない。むしろ膨張を続けていることが心配される。友人の上海人が、市内のいい場所に持っていた100平方メートル強のマンション(日本の基準なら80平方メートル台)を8月中旬に売りに出した。

  • 中里佳明(住友金属鉱山)

    新社長 Who's Who
    中里佳明(住友金属鉱山)

    2013年9月7日号  

    私たちは、ものづくりの会社であって、投資会社ではない──。6月24日、住友グループの源流・住友金属鉱山の社長になった中里佳明は、こう言い切る。技術系社長が続いた同社で13年ぶりの事務系社長だ。

  • 佐藤美樹(朝日生命保険社長)

    短答直入
    佐藤美樹(朝日生命保険社長)

    2013年8月31日号  

    三たび基金の償還を先送りし、いまだ財務に不安を残すが、最近、介護保険が好調な朝日生命保険。佐藤社長に今後の方針を聞いた。

  • 消費増税の悪影響を吹き飛ばす成長戦略の加速を市場は期待

    株式市場 透視眼鏡
    消費増税の悪影響を吹き飛ばす 成長戦略の加速を市場は期待

    2013年8月31日号  

    株式市場は夏休みモード。出来高は少なく、日経平均株価は日々の値動きこそ荒いものの、結局は1万4000円を挟んだ一進一退に終始している。8月の株式市場を一言で言い表せば「材料待ち」に尽きる。7月までの株式市場では、超金融緩和と円安、成長戦略、そして参議院選挙と、よくも悪くも「アベノミクス」をめぐる駆け引きが続いてきた。しかし、「アベノミクス」の真の評価が判明するのはまだ先のこと。株式市場は新たな材料を待ちわびている。

  • 【from 欧州】崩壊した再生可能エネルギーバブル スペインの新たな火種

    World Scope ワールドスコープ
    【from 欧州】 崩壊した再生可能エネルギーバブル スペインの新たな火種

    2013年8月31日号  

    世界で最も成功したといわれたスペインの再生可能エネルギー普及策は、巨額の累積債務を抱え事実上破綻し、足元では大幅な制度改革に着手している。スペインは1990年代半ば以降、恵まれた自然条件や地形を生かし、風力、太陽光などの再生可能エネルギーの普及促進に国を挙げて取り組んだ。その結果、2012年時点で同エネルギーは電源別の発電電力量で最も多い32%を占めている。普及を後押ししたのが、政府からの補助金投入による固定価格買い取り制度(Feed‐in‐Tariff、以下FIT)だ。

  • 【from 米国】民主化擁護と軍事援助 エジプトで噴き出す矛盾 オバマの最悪の「夏休み」

    World Scope ワールドスコープ
    【from 米国】 民主化擁護と軍事援助 エジプトで噴き出す矛盾 オバマの最悪の「夏休み」

    2013年8月31日号  

    出来事を「点」ではなく、「線」で見ていると、大きな矛盾が浮上することがある。オバマ大統領は、日本のお盆休みと同時期に夏休みを取ったが、過去の政策や発言との矛盾にさいなまれ、大統領になって最悪の休みとなった。まず、エジプト情勢だ。治安部隊とモルシ前大統領支持派の衝突が始まって約1カ月。エジプト保健省によると、8月14日だけで国内各地の死亡者は638人、負傷者は約4000人と、大惨事になった。これを受けて、オバマ大統領は15日、声明を発表。エジプト暫定政権による前大統領支持派の強制排除を「米国は市民に対する暴力を非難する」と批判した。

  • 体罰依存の陰に潜む「平均への回帰」という統計的錯覚

    数字は語る
    体罰依存の陰に潜む「平均への回帰」という統計的錯覚

    2013年8月31日号  

    8月9日に文部科学省は、全国の国公私立の小中高校などで2012年度に体罰を行ったことが確認された教員は延べ6721人、被害を受けた児童生徒は1万4208人に上ると発表した。体罰が行われていた学校は4152校で全体の10.8%に当たる。昨年12月に大阪市立桜宮高校の男子生徒が自殺した問題を受けて体罰に関する緊急調査が行われた結果、一連の数字が明らかにされた。

  • 「トラブル通貨プロジェクト」でハイパーインフレの実態を見る

    金融市場 異論百出
    「トラブル通貨プロジェクト」でハイパーインフレの実態を見る

    2013年8月31日号  

    “トラブル通貨プロジェクト”。S.H.Hankeジョンズ・ホプキンス大学教授は、混乱状態にある通貨のインフレ率を推計している。アルゼンチンでは政府が公表するインフレ率は実態よりも大幅に低いのではないか? との疑念が昨年から国民の間で話題になっていた。IMFもそれを問題視して警告を発した。アルゼンチンに限らず、インフレが高騰して国民の不満が著しく高まると、インフレ率を低めに表示したり、公表をやめてしまうケースが見られる。

  • 山本良一(J.フロント リテイリング社長)

    短答直入
    山本良一(J.フロント リテイリング社長)

    2013年8月24日号  

    J.フロント リテイリングの業績が好調で、今年度は過去最高益を更新する見込みだ。足元の消費動向や事業の見通しなどを聞いた。

  • 【from 中国】景気減速でも物価上昇 北京で体感したスタグフレーション

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    【from 中国】 景気減速でも物価上昇 北京で体感したスタグフレーション

    2013年8月24日号  

    7月末、筆者は北京の街を歩いていた。2008年の北京五輪の前後と比べると、交通渋滞は若干緩和し、地下鉄の本数は増え、便利になった。毎朝ランニングをするが、空気は依然汚く、肺が痛くなる。街は落ち着きを見せているようにも感じられた。都市の成熟を意味するのか、景気の後退を意味するのか。ビジネス街として繁栄する長安街の東部エリアにやって来た。2年半前までよく食べていた5.5元のパンが8元に、20元のラーメンが38元に高騰していた。後者に関しては量が少なくなり、麺はコシを失っているようにも感じられた。「なぜこんなに高くなったんですか?」と店員に問うと、「私はアルバイトなんで。わかりません」とのこと。無愛想さは変わらない。

  • 【from アジア】為替安定を最優先 経済政策の手足を縛られたインド

    World Scope ワールドスコープ
    【from アジア】 為替安定を最優先 経済政策の手足を縛られたインド

    2013年8月24日号  

    「景気が停滞している状況を踏まえれば利下げが合理的な対応だが、ルピー相場が不安定なため金利を変更できない」。7月30日、インド準備銀行(中央銀行)は金融政策の手足を縛られていることを認め、政策金利を据え置いた。確かにインドの景気は停滞している。昨年度(2012年4月~13年3月)の成長率は過去10年で最も低い5%だった。ひところの9%成長には程遠い状況だ。

  • 増税凍結は非現実的 財政破綻の回避にはさらなる改革が不可欠

    数字は語る
    増税凍結は非現実的 財政破綻の回避にはさらなる改革が不可欠

    2013年8月24日号  

    7月の参議院選挙が終了し、当面の政治の関心は「秋の増税判断」に移りつつある。その際、増税を凍結すべきという意見も一部あるが、それは非現実的である。というのは、国の予算(一般会計)の税収は約90兆円の歳出の半分しかなく、現状のままでは近い将来、財政が限界に達するのは明らかだからだ。では現在、政府・与党が予定している2014年、15年の消費増税を実施するケース(以下「実施シナリオ」)は、実施しないケース(以下「先送りシナリオ」)と比較して、どの程度の延命効果を持つのだろうか。

  • 日本でも再考に値するか欧米韓で評価高まる中国経済

    金融市場 異論百出
    日本でも再考に値するか 欧米韓で評価高まる中国経済

    2013年8月24日号  

    最近の中国の経済指標は、減速がひとまず止まってきたことを示している。李克強首相ら政府幹部が最近発しているメッセージは明確で、これまでの急成長の歪みの是正に取り組みつつ、成長の最低ライン(年率+7%)は確保する方針が示されている。今後は、地方政府の投資プラットフォームを含む非効率なセクターの整理・淘汰が行われていくだろう。しかしそういった改革の実施は、雇用が悪化して政府への国民の不満が高まることがない範囲内での話となる。どこまで中央政府が「膿出し」を行えるかが注目される。

  • 中国破綻論には目下くみせず米景気に支えられ円安は続く

    為替市場 透視眼鏡
    中国破綻論には目下くみせず 米景気に支えられ円安は続く

    2013年8月24日号  

    2013~15年、米国経済の回復を軸に、世界経済も底堅いとみている。この追い風に乗れば、アベノミクスは円安・株高とともに前進できる。この楽観シナリオに対するリスク要因は、第一に米財政・金融政策の「出口」への勇み足、第二に欧州債務問題の再燃、第三に中国経済の予想以上の悪化、である。とりわけ中国問題は実態が不透明な分、不安が増幅されやすい。中国は、08年の米国発の金融危機に際して果敢に政策発動し、世界経済の立ち直りに貢献した。中国のありさまを為替管理された人民元の観点から見てみよう。

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記者の目

  • 編集部 鈴木洋子

    20年前に見た業界再編の後の未来、こうなるとは予想してなかった

     2001年から04年まで、当編集部で記者として最初に担当した業界が半導体業界でした。当時は日本中が最初の大再編のさなか。日本の半導体はこれで本当に復活するのか?と、じりじりしながら取材し記事を書く毎日でした。日本の半導体の再生を信じてさまざまな活動をしていた東北大学の故大見忠弘教授や故坂本幸雄・元エルピーダメモリ社長にはとりわけお世話になりました。
     月日は流れ、日本企業がほとんどいなくなってしまった後、まさかこんな形で半導体の特集に関わる日が来るとは思っていませんでした。「日の丸半導体最後の挑戦」というタイトルは無数に使った気がしますが、今度こそ挑戦が本当に花開くことを、心から祈っています。

  • 副編集長 鈴木崇久

    人事からの呼び出しに早とちりは禁物?

    「お伝えしたいことがあるので時間をください」と、ある年の3月に人事から呼び出されたことがあります。3月といえば異動の内示の季節。「編集部から出るのか」と覚悟を決めて応接室に向かったところ、全くの別件で逆に衝撃を受けました。
    「紛らわしい時期なんだから用件を先に伝えてくれればいいのに」「センチメンタルになった時間を返してほしい」などと思いながら、部屋を後にしたことを覚えています。
     そんな経験から何年もたちましたが、今度こそ14年半過ごした編集部を離れることになりました。最近は記事執筆の機会が減って、読者の皆さまにとって影が薄い存在でしたが、この場を借りて今までのお礼をお伝えできれば幸いです。

最新号の案内2024年4月20日号

表紙

特集高成長&高年収企業がぞろぞろ! 半導体 160社図鑑 これから買える株!

株式市場で大きな支持を集め、日経平均株価の最高値更新を支えた半導体関連銘柄。高成長で好業績であるだけではなく、高い年収を誇る企業も多い。ただし、玉石混交で、大手の中にも変調を来しそうな企業がある。一方で、今はあまり知られていない隠れたお宝銘…

特集2日銀「次の一手」は? 金利ショック 襲来

日本銀行がついに異次元緩和に別れを告げた。マイナス金利解除の決断を受け、市場の関心は早くも日銀の「次の一手」に移っている。17年ぶりの利上げで日本経済と今後の金融政策はどう変わるのか。「金利ショック」襲来の影響と課題を徹底検証する。