記事一覧:夢の狭間で96

  • 2年連続で都市対抗に出場銀行の仕事は野球に通じる

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    2年連続で都市対抗に出場 銀行の仕事は野球に通じる

    2018年3月3日号  

    山形しあわせ銀行硬式野球部は、殖産銀行と合併し、きらやか銀行と改称した際に、銀行から活動休止を言い渡される。だが、フルタイム勤務後の練習となっても活動を続けてみようと、大向誠らはきらやかベースボールクラブとして活動を続ける。平日は自主的に体を動かし、全体練習は休日だけという状況に退部する選手が相次ぐ。13人まで減ったときは、野球部OBの手も借りてオープン戦を行うこともあった。

  • 廃部の危機を乗り越え創部65年で掴んだ初勝利

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    廃部の危機を乗り越え 創部65年で掴んだ初勝利

    2018年2月24日号  

    一死満塁で二塁ゴロを捕球した齊藤晃平が、二塁ベースカバーに入った遊撃手の長谷川徹に送球。さらに長谷川が一塁手の吉田真也に転送して併殺が完成すると、真っ赤に染まった三塁側スタンドから大歓声が上がる。

  • 創部100年の歳月をかけ踏み出した新しい一歩

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    創部100年の歳月をかけ 踏み出した新しい一歩

    2018年2月17日号  

    古豪の日立製作所野球部で、選手、コーチとして実績を挙げた和久井勇人は、2001年から監督を務めた。強いリーダーシップでチームを率いたものの、全国の舞台で上位に進出することはできず、4年でユニフォームを脱いだ。社業に就いた際、会社が運営する日立工業専修学校で校長を務めた。将来に明確な目標を持った生徒に何ができるのかを考え、ボトムアップの組織運営を身に付けると、13年に再び監督に就任する。

  • 社会人のリーダー的な存在東の横綱が抱える苦悩とは?

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    社会人のリーダー的な存在 東の横綱が抱える苦悩とは?

    2018年2月10日号  

    昨年、アジア・ウインター・ベースボールに出場している社会人選手に、「強いと思うチームは?」という質問をした。2016年の都市対抗で初優勝し、昨年も日本選手権を制したトヨタ自動車と並んで多く挙がったのが、日立製作所である。両社ともスポーツ活動に力を入れており、10を超えるスポーツ部を持つだけでなく、競技環境を整備。その中で高校、大学の有力選手を採用し、育成・強化しているという点でも共通している。

  • 新庄の伝説安打は再現不可野球規則が大きく改正に

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    新庄の伝説安打は再現不可 野球規則が大きく改正に

    2018年2月3日号  

    第42回指導者研修会が、全国から87人の監督、コーチを集めて1月13日に実施された。前年優勝の監督や外部講師の講演、社会人野球をさらに発展させるためのディスカッションなどに加え、今年は野球規則改正の説明に耳目が集まった。一つ目は、敬遠四球の申告制が導入される。これまで相手打者を敬遠する際には、明らかなボール球を四つ投げていたが、審判員に敬遠する意思を告げれば投球を省略できるようになる。昨年からメジャーリーグで導入されている。

  • 表彰式をぐっと身近にファン参加型の賞新設を

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    表彰式をぐっと身近に ファン参加型の賞新設を

    2018年1月27日号  

    12月から1月までの2カ月間は、日本の野球界にとってつかの間のシーズンオフ。12月は表彰式や納会などが各地区連盟や都道府県単位でも実施されるが、社会人野球表彰式は、そのシーズンに活躍した選手たちが集う最大のイベントだ。昨年12月14日に都内で開催された2017年社会人野球表彰式では、社会人ベストナインと個人賞が13人の選手に授与された。

  • “無難”と“堅実”は異なる新人のみの先発ローテの訳

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    “無難”と“堅実”は異なる 新人のみの先発ローテの訳

    2018年1月20日号  

    社会人日本代表を率いる石井章夫は、2017年10月に開催されたアジア野球選手権大会で優勝に導くと、11月下旬から参加したアジア・ウインター・ベースボール(AWB)でも積極的な采配を見せる。

  • 若い選手に出場機会を与えるアジア圏唯一の冬季リーグ

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    若い選手に出場機会を与える アジア圏唯一の冬季リーグ

    2018年1月13日号  

    日本の野球は、1972年の世界選手権大会から本格的に世界の舞台に飛び出した。その中心となったのが社会人野球だと以前に書いた。その後、野球はオリンピック種目に採用される。そして、オリンピックが「参加することに意義がある」スポーツの祭典から、ベストアスリートによる世界一決定戦に変化していく中で、各競技でプロ選手の参加が容認され、野球もその流れに乗る。

  • ゴールを設定しないことで大きな成果を幾度も狙える

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    ゴールを設定しないことで大きな成果を幾度も狙える

    2017年12月23日号  

    創部35年目の1992年、都市対抗初出場でベスト4に進出した王子製紙春日井は、97、99年も東京ドームに駒を進めた。だが、上位には進出できず、2000年の都市対抗後には王子製紙苫小牧とチームを統合し、名称は王子製紙となる。

  • 大切なものは目に見えない──独特の感性で優勝に導く

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    大切なものは目に見えない── 独特の感性で優勝に導く

    2017年12月16日号  

    社会人野球など、企業がスポーツ部を保持する目的は、社員の士気高揚にある。だが、勝利という成果を得られなければ、スポーツ部を存続させるのが難しくなることは歴史が物語っている。故に、多くの野球部が創部直後から全国大会に出場し、強豪へと成熟している。ただ、中には創部から20年以上、全国大会に出場していないものの活動を続け、その後に台頭してきたチームがある。

  • 監督就任2年で優勝2回も「一発勝負に“王者”なし」

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    監督就任2年で優勝2回も 「一発勝負に“王者”なし」

    2017年12月9日号  

    2017年のシーズンを締めくくる第43回社会人野球日本選手権大会は11月12日に決勝が行われ、トヨタ自動車が3対1で日本生命を下し、3年ぶり5回目の優勝を果たした。昨年の都市対抗で初優勝し、連覇を目指したトヨタ自動車は、3月の第72回東京スポニチ大会で優勝。その原動力は、最高殊勲選手賞を手にした佐竹功年だ。主将でエース、日本代表でも主力と社会人を代表する存在だが、今年で34歳のベテランでもある。

  • 日本一はゴールではない!?チームの成熟に必要なもの

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    日本一はゴールではない!? チームの成熟に必要なもの

    2017年12月2日号  

    社会人野球屈指の名門の日本石油(現・JX-ENEOS)で都市対抗、日本選手権を制した林裕幸は2014年に明治安田生命の監督に就く。58歳で日本石油を早期退職し、明治安田とは野球部監督として契約。いわば“プロ監督”である。「日本一になるチームと都市対抗にも出られないチームの差は、戦力や技術ではない」そう考える林が改革の必要性を感じたのは、野球部を取り巻く環境や選手たちの取り組み方だった。だからこそ、初めて選手たちと対面した際には「一瞬でも頭に浮かんだことは、遠慮せずに口に出してほしい」と伝える。

  • 都市対抗制した名将が転籍“プロ監督”が改革に着手

    夢の狭間で
    都市対抗制した名将が転籍 “プロ監督”が改革に着手

    2017年11月25日号  

    社会人野球は選手、監督とも基本的には社員であるが故、活動休止など特別な事情を除けばチームを転籍することはない。ここがプロ野球との大きな違いである。

  • “勝ち運”を持つ男が率いて掴み取った4度目の日本一

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    “勝ち運”を持つ男が率いて掴み取った4度目の日本一

    2017年11月18日号  

    社会人野球界で「名門」と呼ばれるヤマハは、1990年の都市対抗で3回目の優勝を果たしたのを最後に日本一から遠ざかる。現監督の美甘将弘が入社した97年は、「そろそろ4回目の日本一を」と言われていた時期だった。

  • 1人の名将が「名門」を築く プロを蹴り3度の黒獅子旗

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    1人の名将が「名門」を築く プロを蹴り3度の黒獅子旗

    2017年11月11日号  

    かつて、日本野球連盟会長を務めた山本英一郎は、都市対抗で3回優勝したチームを「名門」と定義した。現存するチームでは、11回優勝のJX-ENEOSを筆頭に、7回の東芝、3回の日本生命、ヤマハがそれに当たる。その中で、ヤマハの3回の日本一は、全て川島勝司が監督を務めている。都市対抗を3回制した「名将」は川島が初めてで、名門・ヤマハは名将によって築かれた。

  • 日本選手権の優勝チームに都市対抗への出場権を与えよ

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    日本選手権の優勝チームに 都市対抗への出場権を与えよ

    2017年11月4日号  

    11月2日から11日間にわたって京セラドーム大阪で開催される、第43回社会人野球日本選手権大会の組み合わせが決定した(下図参照)。補強選手制度がなく、単独チームによる日本一決定戦は、社会人野球がさらなる発展を遂げられるか否か、鍵を握る存在といっていい。

  • シンデレラボーイ誕生か?車の営業マンからプロ目前

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    シンデレラボーイ誕生か? 車の営業マンからプロ目前

    2017年10月28日号  

    10月2~8日、台湾・新北市を中心に開催された第28回アジア野球選手権大会で、社会人で編成された日本代表は、プロで固めた韓国と、バルセロナ五輪の銀メダリストで元・阪神の郭李建夫が監督を務めるチャイニーズ・タイペイを破り、2大会ぶり19回目の優勝を果たした。

  • 今年のドラフト会議が迫る社会人野球の注目選手は?

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    今年のドラフト会議が迫る 社会人野球の注目選手は?

    2017年10月21日号  

    プロ野球ドラフト会議は、10月26日の午後5時から東京都内で開催される。今年の注目は、高校通算最多の111本塁打をマークした清宮幸太郎(早稲田実業学校高等部)を、何球団が1位指名するかだろう。高校生野手で1位指名球団数の過去最多は、福留孝介(PL学園高校、現・阪神)の7球団だが、それを上回る可能性もある。

  • 苦肉の策で全国への切符 毎年新人がエースのワケ

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    苦肉の策で全国への切符 毎年新人がエースのワケ

    2017年10月14日号  

    2015年9月6日、日本選手権北信越最終予選の代表決定戦で、伏木海陸運送を5対4で下したフェデックスは、創部18年目で初めて全国への切符を手にした。社員によってクラブチームとして設立され、01年に企業チームに登録変更。だが、あくまで休日における活動で、実態はクラブチームのまま。野球部への入部を前提とした新卒採用が難しくなると、チームの将来像も見えなくなる。

  • 外資系ゆえ英語力も不可欠選手集めに打った一手とは

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    外資系ゆえ英語力も不可欠 選手集めに打った一手とは

    2017年10月7日号  

    9月は各地で第43回社会人野球日本選手権大会の最終予選が実施され、22日の東海代表決定戦で出場32チームが出そろった。その中で、北信越代表として3年連続3回目の出場を果たしたフェデックスは、独自の形態で活動する企業チームだ。

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記者の目

  • 編集部 鈴木洋子

    20年前に見た業界再編の後の未来、こうなるとは予想してなかった

     2001年から04年まで、当編集部で記者として最初に担当した業界が半導体業界でした。当時は日本中が最初の大再編のさなか。日本の半導体はこれで本当に復活するのか?と、じりじりしながら取材し記事を書く毎日でした。日本の半導体の再生を信じてさまざまな活動をしていた東北大学の故大見忠弘教授や故坂本幸雄・元エルピーダメモリ社長にはとりわけお世話になりました。
     月日は流れ、日本企業がほとんどいなくなってしまった後、まさかこんな形で半導体の特集に関わる日が来るとは思っていませんでした。「日の丸半導体最後の挑戦」というタイトルは無数に使った気がしますが、今度こそ挑戦が本当に花開くことを、心から祈っています。

  • 副編集長 鈴木崇久

    人事からの呼び出しに早とちりは禁物?

    「お伝えしたいことがあるので時間をください」と、ある年の3月に人事から呼び出されたことがあります。3月といえば異動の内示の季節。「編集部から出るのか」と覚悟を決めて応接室に向かったところ、全くの別件で逆に衝撃を受けました。
    「紛らわしい時期なんだから用件を先に伝えてくれればいいのに」「センチメンタルになった時間を返してほしい」などと思いながら、部屋を後にしたことを覚えています。
     そんな経験から何年もたちましたが、今度こそ14年半過ごした編集部を離れることになりました。最近は記事執筆の機会が減って、読者の皆さまにとって影が薄い存在でしたが、この場を借りて今までのお礼をお伝えできれば幸いです。

最新号の案内2024年4月20日号

表紙

特集高成長&高年収企業がぞろぞろ! 半導体 160社図鑑 これから買える株!

株式市場で大きな支持を集め、日経平均株価の最高値更新を支えた半導体関連銘柄。高成長で好業績であるだけではなく、高い年収を誇る企業も多い。ただし、玉石混交で、大手の中にも変調を来しそうな企業がある。一方で、今はあまり知られていない隠れたお宝銘…

特集2日銀「次の一手」は? 金利ショック 襲来

日本銀行がついに異次元緩和に別れを告げた。マイナス金利解除の決断を受け、市場の関心は早くも日銀の「次の一手」に移っている。17年ぶりの利上げで日本経済と今後の金融政策はどう変わるのか。「金利ショック」襲来の影響と課題を徹底検証する。