記事一覧:Book Reviews 知を磨く読書246

  • 北方領土問題の解決に向けて

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    北方領土問題の解決に向けて

    2019年07月27日号  

    飲茶著『正義の教室』は、難解な現代哲学について水準を落とさずに分かりやすく解説している。例えば直観主義について、〈僕は、枠の外側に描かれた『正義』の文字に視線を向けた。/「でも、理屈や論理に頼らないなら、『宗教の正義』の人は、その『正義』をどうやって知るのですか」/「たしかに、そこは疑問に思うところだろう。正義が説明不可能なものなら、それをどうやって知るのか。

  • 不利な状況に置かれた利用者

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    不利な状況に置かれた利用者

    2019年07月20日号  

    高野聖玄、セキュリティ集団スプラウト著『フェイクウェブ』には、インターネット空間でだまされないために必要なノウハウが具体的に記されている。

  • ビジネスマンの「脱人格化」

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    ビジネスマンの「脱人格化」

    2019年07月13日号  

    香山リカ著『オジサンはなぜカン違いするのか』においては、「燃え尽き症候群」について興味深い説明がなされている。〈ひとつは「感情の消耗」です。仕事のあいだに医師であれば患者や職員に対して心を寄せ、気持ちをくみ取り、感情的エネルギーをすべて使いきってしまった結果、「心からクタクタ、もう何も考えられない」という状態が繰り返し押し寄せるようになります。

  • 今後の中国情勢と宗教要因

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    今後の中国情勢と宗教要因

    2019年07月06日号  

    物江潤著『ネトウヨとパヨク』は、ネトウヨ(ネット右翼)、パヨク(左翼)と互いに侮蔑し、憎悪し合う人々に通底する病理を解き明かそうとする意欲的作品だ。〈現実社会では無力に近かった対話不能な人たちは、ネット上では手が付けられない存在になっています。どれほど彼らが厄介なのか、ここまでの内容を振り返りたいと思います。/まず、彼らが及ぼす影響力は甚大です。

  • 太鼓持ちの技法に学ぶ

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    太鼓持ちの技法に学ぶ

    2019年06月29日号  

    門田隆将著『新聞という病』は、「週刊新潮」の記者を長く務め、現在はフリーランスとして活躍している著者による評論集だ。

  • 元号を予測できなかったAI

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    元号を予測できなかったAI

    2019年06月22日号  

    池上彰著『知らないと恥をかく世界の大問題10』では、AI(人工知能)の限界について興味深い指摘がなされている。AIによる新元号予測プログラムが成功しなかった理由についてこう述べる。

  • 結婚できない状況の固定化

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    結婚できない状況の固定化

    2019年06月15日号  

    山田昌弘著『結婚不要社会』を読むと、現下の日本において、結婚の主たる動機が経済的安定になっていることがよく分かる。〈高収入を狙う人たちとは別に、安定した収入がないと生活できないと本気で思っている人たちもいます。つまり、「年収1000万円と言っているのではない。

  • 資本主義の制約条件を知る

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    資本主義の制約条件を知る

    2019年06月08日号  

    橋下徹著『実行力』は、マネジメントの基本書になる。〈自分の頭を整理し、当初の案を変更して最善の案を作っていくためにも、比較優位がパッと分かる資料作りは重要なのです。/トップや上司は一日に何十件もの案件を判断しなければならないほど忙しいですから、「どんな観点・視点では、どれがいいのか」というロジックと比較優位がパッと分かる資料が欲しいのです。

  • 日本にあって日本でない場所

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    日本にあって日本でない場所

    2019年06月01日号  

    松岡哲平著『沖縄と核』を読むと沖縄が日本の外部領域であるという実態がよく分かる。

  • 中国が目指す太平洋の分割統治

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    中国が目指す太平洋の分割統治

    2019年05月25日号  

    楊海英著『独裁の中国現代史』を読むと、中国の本質が帝国主義であることがよく分かる。

  • バランスの取れたAI論

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    バランスの取れたAI論

    2019年05月18日号  

    菊澤研宗著『成功する日本企業には「共通の本質」がある』は、日本で十分に知られていないダイナミック・ケイパビリティ(変化対応的な自己変革能力)研究に関する優れた解説書だ。極めて的確な実践的指針が示されている。

  • 税金による大学の生命維持考

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    税金による大学の生命維持考

    2019年05月11日号  

    『池上彰が聞く 韓国のホンネ』は、新聞報道ではなかなか知ることができない韓国人の生活実態が見事に描かれている。例えば、公務員試験をめぐる熾烈な競争だ。〈22歳の女性。大学を休学して、警察官採用試験の勉強をしているという。

  • 誰にでもある孤独死の可能性

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    誰にでもある孤独死の可能性

    2019年04月27日号  

    菅野久美子著『超孤独死社会』は、孤独死や自殺などの処理をする特殊清掃業者に焦点を絞って現下日本社会が抱える問題を掘り下げた意欲作だ。〈特殊清掃業者にとって、孤独死の最も多く発生する夏場はかき入れ時だ。中には現場から現場へ飛び回り、2ヵ月ほど不休でひっきりなしに働き続け、年間利益のほとんどを稼ぎ出す業者もいるぐらいだ。この特殊清掃需要の背景にあるのが、右肩上がりで増え続けている孤独死である。(中略)特殊清掃業者が手がけるのは、もちろん孤独死だけではない。

  • 国民の税金で生存する階級

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    国民の税金で生存する階級

    2019年04月20日号  

    稲垣良典著『神とは何か』を読むと現代カトリシズムの内在的論理がよく分かる。〈本書を書いていた間中、つねに私の頭に去来していたのは、ここで述べているキリスト教的「神」理解と、日本的霊性・宗教性の形成に寄与し、またそれを表現した人物たちの「神」理解とはどのように関係づけられるか、という問題であった。

  • 資本主義体制下での自己実現

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    資本主義体制下での自己実現

    2019年04月13日号  

    橋本卓典著『未来の金融』を読むと現下日本の金融業界が抱えている構造的危機がよく分かる。〈確率と計測は、常に過去に引っ張られる。何度でもしつこく述べるが過去と異なるパラダイムシフトが始まる時、過去の確率と計測は意味を失う。未来が過去の延長線上にあると思い込むこと自体が危うい。

  • 愚行権を尊重する社会

    Book Reviews 知を磨く読書
    愚行権を尊重する社会

    2019年04月06日号  

    山口揚平著『1日3時間だけ働いておだやかに暮らすための思考法』で著者は、〈お金は誰でもわかるというその汎用性の強さをもって社会性を拡張した。だが人間は社会性だけでは生き残れない。お金の持つ強すぎる汎用力は、個性や心を犠牲にした。それが私たちが潜在的にお金を嫌う理由である。個性の喪失はアイデンティティの喪失につながると恐れるからだ〉と指摘する。

  • 30代で35年ローンを組む異常

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    30代で35年ローンを組む異常

    2019年03月30日号  

    朝日新聞取材班著『負動産時代』は、日本の不動産ビジネスが抱える問題を構造的に解明した優れたノンフィクションだ。

  • 中国を支配する秘密結社

    Book Reviews 知を磨く読書
    中国を支配する秘密結社

    2019年03月23日号  

    楊海英著『独裁の中国現代史』は、中国について知るための必読書だ。

  • 短期的利益にしか関心がない人

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    短期的利益にしか関心がない人

    2019年03月16日号  

    ヤニス・バルファキス著(関美和訳)『父が娘に語る美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい経済の話。』は、ギリシャで財務大臣を務めたことがある著者が現代経済について分かりやすく解説した好著だ。

  • 安倍長期政権を維持する鍵

    Book Reviews 知を磨く読書
    安倍長期政権を維持する鍵

    2019年03月09日号  

    瀧澤弘和著『現代経済学』は、現下の経済学の潮流を分かりやすく解説した好著だ。

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記者の目

  • 編集長 山口圭介

    送別会の飲み代で消えた退職金

    退職金を一度だけもらったことがあります。5年間勤めた前職を辞めたときのもので、数万円だったので、送別会の飲み代として1日で消えてしまいました。IT企業をはじめ退職金のない会社が当たり前になり、すずめの涙とはいえもらえただけ幸運だったのかもしれません。
    経団連会長ですら終身雇用の限界を公言する時代にあって、その象徴といえる退職金制度もまた消えゆく制度なのでしょう。一方で、数千万円の一時金に加えて終身の企業年金が付くといった破格の退職金制度を備えた企業があるのも事実です。今回の特集では、年収ベースでは決して見えない知られざる待遇格差を浮き彫りにしました。必読です。

  • 編集部 山本輝

    大切な退職金、自身で把握を

    退職金の特集ですので、自分の退職金額を計算してみました。定年まで勤めると○719万円だけど、今辞めれば△88万円かなどと思っていると、デスクから「おまえ、辞めるのか……?」的な目線。社員規定を基に電卓をたたいているだけなのですが、なぜか退職金の話は大っぴらにはできないような雰囲気があります。
    思うに、そもそも辞める直前に初めて退職金額を知るという方が問題なのです。読者でもそうした無防備な人は多いようですが、大事な退職金、自身で把握して人生の計画を立てなければなりません。ただ、金額を計算するにつけ、やはり長くいた方がお得だとも再認識。退職金を計算させる効果は案外そんなところにあったりして。

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