天童荒太『歓喜の仔』は狭義のミステリーには入らない作品だが、圧倒的に読ませる。父親が多額の借金を残して蒸発、母親はアパートの窓から発作的に飛び降りて意識不明の寝たきり状態。仕方なく誠は高校を中退し、早朝は青果市場、昼から晩は中華料理店、深夜は覚醒剤のアジツケの内職と働きまくっている。父親の借金を返し、母親を介護し、小学生の弟を育てるためにはやむを得ない。そういう少年の日々が、圧倒的なリアリティで鮮やかに描かれていく。

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