今回の総選挙で、TPPや脱原発は重要な争点とされている。しかし、社会保障制度の改革は重要な争点とは見なされていない。こうなるのは、いくつかの理由がある。第1は、緊急の問題ではないことだ。TPPのようにここ数カ月の間に基本的な態度を決めなければならないような問題ではない。第2は、社会保障制度の改革を真面目に考えれば負担増や給付削減を提案せざるを得ないが、それは確実に不人気な政策となるからだ。どの党も負担増には口をつぐむ。昔からそうだったが、今の日本では特にそうだ。他党が口をつぐんでいるなら、わざわざ言いだして批判されることはない。第3の理由は、脱原発などに比べて、わかりにくい問題であることだ。脱原発の是非を判断するにはさまざまな情報が必要だが、論点自体は極めて明瞭だ。それに比べて社会保障の問題は、「どこに問題があり、なぜそれが問題か」が明確に理解されていないのである。

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