ここ数年、筆者は人口動態の影響で各国の潜在成長率が低下していることに注目してきた。生産年齢人口の伸びの鈍化ないし減少により、資本ストックが相対的に過剰となり、資本収益率の低下から企業の設備投資が滞り、潜在成長率が低下する。低成長は、単にバブル崩壊後の過剰ストック問題だけが原因ではなかった。かつて日本では、「労働力減少に対応して省力化投資が進み、資本ストックの増加で、生産性上昇率が維持され、潜在成長率もあまり低下しない」と考えられていた。1970~80年代の成長率は年率4.5%だが、成長会計の手法で分析すると、労働力の寄与が1.1%、資本ストックが1.8%、全要素生産性が1.5%となる。労働力が増えなくても、資本ストックと生産性の伸びで、3%程度の成長が維持可能という人も少なくなかった。

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