マルクス・ガブリエル著、清水一浩訳『なぜ世界は存在しないのか』は、1980年代にポストモダン思想が流行したときの現代哲学の状況を見事に描いている。〈とても奇妙なことに、わたしたちは、今日では自然科学に関するアリストテレスの認識にはほとんど妥当性を認めていないのに、よりによって「魂について」の基底となっている考え方は受け容れてしまっています。結果、わたしたちを取り巻く事物の世界への通路を、いまだにアリストテレスと同じように解釈しているわけです〉というガブリエル氏の指摘はその通りだ。われわれの思考の鋳型は意外と古いのである。

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