北村は、首都電力会長室長に電話を入れた。慇懃な口調の男が応答し、「本日の午後五時で如何でしょうか」と、挨拶もそこそこに切り出した。財界総理として多忙を極めると言われている濱尾が、連絡した数時間後に会うなんてどういうことだ。それほど急いで話したいことがあるのだろうか。「午後四時に、御社に迎えの車を遣ります。それにご乗車下さい」「カメラマンが同行してもよろしいでしょうか」「北村様、お一人でお願い致します」交渉の余地なしだと相手に悟らせる口調の強さだった。

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