超満員のエレベーターから吐き出されて、貴子はようやく六本木ヒルズの一階に降り立った。建物は最新の免震構造が施されているらしいが、おかげで長時間揺れ続けたせいで、船酔いのような不快さがある。自家発電システムが作動したので停電はすぐに解消されたが、最上階にいた貴子がエレベーターに乗り込むまでには、長時間待たされた。しかも、我先に逃げようとする人のせいで、エレベーターホールは息もできないほどのすし詰め状態だった。

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