自然界には、万能のデザイナーや演出家がいるのではないかと思ってしまう。自然淘汰の原理だけでは、これほど多様で、見る目を驚かせる造形は不可能だろう。『世界で一番美しいイカとタコの図鑑』には大判カラーの270ページに、浅海から深海のイカとタコの生きた写真が満載だ。巻頭には全長7メートル近いダイオウイカの魚拓を6分の1に縮小したとじ込み付録も付いている。日本にも生息する世界最小のヒメイカは胴の長さが2センチ未満。避難用に二枚貝やココナツの殻を抱えて歩行するメジロダコもいる。深海の400度になる熱水噴出孔の脇で、ゆでダコにならずに暮らす仲間もいて、無類の奇想天外度に満ちている。手元に置いて損はない。

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